しかし警告の先に高額な課金被害などにつながる危険があり放置は危険です。「実際にクリックしたらどうなるか?」を実際の詐欺画面の例と共に、被害の実態や原因、偽警告画面を削除する方法、また「広告を信じてアプリをインストールしてしまった、課金した時の対応方法」まで、やさしく解説します。
Androidやパソコンでの同様の警告は緊急性・危険性が高いため、下記の記事をご覧ください。■Androidスマホの迷惑通知の削除方法と「なぜ来るのか?」をやさしく解説■【2021最新】ブラウザー別しつこいWEBプッシュ通知やマカフィー警告を消す方法とは
iPhoneに突然表れる「ウイルスが検出されました」は本物か?
サイトを見ていると突然現れる「ウイルスの警告」をクリックしてみると?
iPhoneやiPadなど、iOS上のブラウザーに突然現れるウイルスの警告は、はたして本物でしょうか?
真偽を確かめるため、安全なテスト環境で、警告を本物と信じたことにして「OK」をクリックするとどうなるか?確認してみました。
どのボタンを押しても、以下のように画面が進んで、別のアプリが開かれます。
こちらの警告でも同様です。2分以内の時間制限はただ表示されているだけで何も変わりません。
- あなたは今、ウイルスを削除しない場合、それはあなたの携帯電話に重大な損傷の原因になります。ここでは(ステップバイスタップ)を行うために必要なものです。→「NOW高速修復」
- このページは別のアプリケーションで開かれます。→「開く」
- お使いのiPhoneで(3)件のウイルスが検出されており。バッテリーが感染しダメージを受けています。今すぐこのマルウェアを除去しない場合、マルウェアがデバイスにさらにダメージを起こす原因となる場合があります。修復方法は以下の通りです。
手順1:下のボタンをタップし、推奨されるウイルス対策ツールをAppStoreから無料でインストールします。
手順2:アプリを実行しすべてのマルウェアを除去し、携帯電話を完全に修理します。→「ダウンロードインストール」
「ウイルスがバッテリーに感染する!?」よく読むとあやしい内容の警告です。
Appleの公式アプリストアApp Storeに誘導される
クリックしていくとアップルの公式アプリストア「App Store」の、特定のアプリに誘導されました。
もちろん詐欺サイトではなく、正しいApp Storeです。
しかし、すすめられたアプリは??
インストールをすすめられたのは、あやしいアプリ
一見、安全で便利そうなアプリだが?
インストールをすすめらたアプリは、「安全にWifi接続する時に使うVPNアプリ」や「海外投資の時の為替レート計算アプリ」でした。
それぞれのアプリの評価は高く、高評価のユーザーレビューが目立ちます。
しかし、、、?
さらにレビューを詳しく調べるとあやしいアプリ!!
高評価のレビューも、同じ文章だったり日本語が不自然でふざけたものもあり、「ヤラセ」レビューのようです。
さらに低評価の★のレビューを見ると、課金への苦情や性能の低さに対する非難ばかりで、「便利な機能は見せかけで、実は広告目的、ユーザーに高い課金を強いるグレーなアプリ」と分かります。
つまり「インストールしてはいけないアプリ」です!
隠されている「課金情報」を見ると驚きの高価格!
アプリの説明欄では折りたたまれている「App内課金」を開いてみると、あきれるばかりの高価格!
こんな法外な金額のアプリ買わされてはたまりません。
この手のアプリは、インストールするだけで課金したり、数日後に勝手に引き落とすなど、課金をめぐるトラブルが後を絶ちません。
課金欄をまず見て「高額なアプリには手を出さない」ことが賢明です。
下記のDigital Keeperおすすめの信頼できる大手VPNサービスの価格と比べてみて下さい!!
以上の事実から、どうやら怪しい偽警告らしいとわかりました。しかし、、
-「なぜこんなものが次々と表示されるのか?」
-「警告を削除する方法は?」
引き続き、詳しくご説明します。
iPhoneにはウイルスは存在しない。「ウイルスに感染」は偽の詐欺警告
そもそもiPhoneには、セキュリティアプリやクリーナーアプリは必要ない
iPhoneやAndroidのスマートフォンやタプレットは安全な設計がされており、パソコンのように、ウイルスやマルウェアが感染することは、通常はあり得ません。構造上受け付けない設計になっています。
スマートフォンに不正動作があるとすれば「不正なアプリをインストールしてしまう」ことだけです。しかし不正なアプリと言えどもユーザー自身によってインストールする必要があり、勝手にインストールされることはありません。
Androidの場合はユーザーが冷酷されることを無視してインストールを強行すると、不正なアプリがインストールされる場合があります。しかしiPhoneはセキュリティが一層厳重で「不正なアプリのインストールは不可能」になっています。
したがってAppleの方針により、アプリを作ることもApp Storeでの配布も許可されていません。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
スマホの「クリーナーアプリ、メモリークリーナーアプリ、クリーンアプリ」などCleaner appが「無料であなたのスマホの容量を回復し安全にします」のような宣伝をしばしば目にします。本当にCleaner appが必要なのか?効果や意味が[…]
iPhoneにはセキュリティアプリが配布できないため、セキュリティ対策をよそおうアプリが作られている
そこで、セキュリティアプリの代わりに、「安全な通信を」とすすめられる「VPNアプリ」や「クリーナーアプリ」も、かえって危険な「不正VPNアプリ」が横行しています。
スマホを使っていたりネットを見ていると、しばしば「VPN」アプリの広告が届きます。「VPNがあなたのデータの秘密を守ります」との説明は本当でしょうか?知っているようで知らないVPNの仕組みから、VPNアプリの必要性、「無料のVPNアプリ[…]
iPhoneには「セキュリティや関連のアプリは不要」としっかり覚えてください。
※iPhoneの安全性については以下の記事もご覧ください
スマホ選びは価格やデザイン、性能以外に「安全性」が大切です。iPhoneはAndroidよりかなり安全です。「iPhoneはウイルスに強いからセキュリティソフトが不要」「アプリ権限の許可がiPhoneは不要」「バックグラウンドでの位置情[…]
警告はすべて偽物、iPhoneには一切危険はない!
上記の検証から、iPhoneに突然現れる「ウイルスに感染、ウイルスが検出されてダメージを受けた」などの警告は、「不正に広告に誘導し、グレーなアプリに誘導することでアフィリエイト収益をもくろむ不正な偽広告だ」とわかりました。
「2分以内に」とか「バッテリーが感染しダメージを受けている」などは、すべてあなたを惑わせて、アプリをインストールさせるためのデタラメなおとり広告に過ぎません。
不正な広告で誘導されたアプリは決して入れてはいけない!
広告代でアフィリエイト収入を得ること自体は合法で問題ありませんが、偽の警告で誘導することは明らかに不正です。
またこのような不正な手段で誘導するようなアプリが正しいもののはずがありません。
さらに「しつこい広告を出す」「不必要なサブスク課金を要求する」などの被害につながります。
決して真に受けてインストールしてはいけません!
iPhoneに「ウイルスが検出されました」の偽警告が出たときの対処方法は?
表示を見ただけなら心配ない
「偽警告を見ただけで、アプリを入れていない」場合は、心配は不要です!
ブラウザーを閉じて忘れてしまって大丈夫です。
実はAndroidスマホなら大変なのてすが、iPhoneは表示されただけで、不正なプログラムを入れられるような実害の心配はありません。
念のため「閲覧履歴」も削除しておきましょう。
iPhoneの安全性については、詳しくは当ブログの以下の記事もどうぞ
スマホ選びは価格やデザイン、性能以外に「安全性」が大切です。iPhoneはAndroidよりかなり安全です。「iPhoneはウイルスに強いからセキュリティソフトが不要」「アプリ権限の許可がiPhoneは不要」「バックグラウンドでの位置情[…]
偽警告で誘導されたアプリをインストールしてしまったら?
上のレビューにもありますが、「アプリをインストールしただけ」と、「課金してしまったとき」では大きく対応が異なります。
アプリをインストールしてしまったが、課金はしていない場合
ホーム画面で削除したいアプリを長押しして、「×」を選択して、アプリをアンインストールしてください。
念のために、下記の方法で「課金していないか」確認することをおすすめします!
アプリをインストールして、課金もしてしまった場合
この手のグレーなアプリは問い合わせることが困難だったり、解決まで時間がかかるケースがほとんどです。
まずは、これ以上の継続課金(サブスクリプション)を防ぎましょう。
ご自分のAppleアカウントから課金=サブスクリプションを解除してしまいましょう。
- iPhoneの「設定」または、App storeのアカウント(右上角の人型アイコン)を開く
- 最上部の「自分のアカウント」を開く
- 「サブスクリプション」を開く
- 不正なアプリを選択し、「サブスクリプションをキャンセルする」を選択
Appleに不正なアプリを報告しよう!
さらに不正な広告に誘導されて誤ってアプリに課金してしまったことをappleに報告しましょう。
だまされたとはいえ、ご自身が判断して課金されたため、課金分を必ず取り戻せる訳ではありませんが、Appleに認識させることで今後の被害の軽減につながるでしょう。
- メールで「Apple からの領収書です」を検索し、該当の領収書を見つける
- 「問題を報告する」のリンクから経緯を報告する。
「ウイルスに感染しました」の偽警告が表示される2つの原因
原因1.偽警告が表示される不正サイトにたまたまアクセスしてしまった
「ハッカーに追跡されていますなどの偽警告」が表示される主な原因は、たまたま犯人が作った不正なサイトにアクセスしてしまったからです。
犯人は、
- Googleの検索に上位でヒットするような偽サイトを作り、検索結果にアクセスすると、別の不正サイトに転送(リダイレクト)させる「クローキング」の手法を悪用する手口
- 使われず放置されたサイトを乗っ取り、ロボット画面に転送(リダイレクト)するプログラムを埋め込む手口
といった手口で、不正な広告サイトを作り、訪れた人に「偽警告」を表示させます。
クリックしたり、アプリをインストールすると、犯人には広告費10円から500円もの報酬が支払われます。
突然「おめでとうございます」と表示される「当選詐欺」や、「あなたのパソコンが危険です」と警告してくる「警告詐欺」と同様の広告代稼ぎの手段ですが、どちらにしても、ユーザー側からは防ぎようがない不正なやり方です。
なお上でご説明したとおり、iPhoneでは大きな被害にはなりませんが、Androidやパソコンでは、「OK」してしまうともっとやっかいなトラブルにつながりますので、十分にご注意ください。
詳しくは下記ブログをご覧ください。
ブラウザーの通知機能を悪用して、怪しい広告やマルウェアのインストールをすすめてくるLoad28.biz(Load25やLoad2、n01.biz、ro4.biz も同類)。欧米ではポビュラーなブラウザ・ハイジャッカーとよばれる不正広告配信攻[…]
原因2.うっかり広告サイトでOKしてしまった
ネットを見ていると下記のような画面が表示されることがあります。
これらはどれも「OK」を押させるための偽装広告なのですが、引っかかって「OK」を押すと、「ハッカーに追跡されています」などの偽警告が表示されるサイトに転送(リダイレクト)されてしまいます。
※Androidやパソコンでは、「OK」すると、さらに危険なトラブルにつながりますので、十分にご注意ください。
iPhoneの「偽警告」の対策
「iPhoneは安全!」。まず冷静に対応しよう
iPhoneは極めてセキュリティ対策が厳しく、安心なスマホです。
詐欺警告などの詐欺画面が表示されただけでiPhoneに不正なものが入り込むことは、まずありません。
犯人は「残り何秒~」などと、あなたの不安をあおりますが、決して惑わされず、しっかり検索して真偽を確かめてください。
パソコン、スマホのOSやブラウザーアプリなどを常に最新版にしておこう
偽警告自体が大きな被害をもたらすことはありませんが、偽警告で誘導された先で、マルウェアや不正プログラムを入れられてしまうリスクは高まります。
これらの不正プログラムははOS(AndroidやiOS)、ブラウザーなどのアプリのぜい弱性を探して侵入してきます。
OSやソフトウェア、アプリは常に最新版にアップデートしておいてください。
アプリやソフトをインストールするときはくれぐれも慎重に
ネット上で見つかる多くのソフト、アプリはインストール時に密かに偽警告のような不正ツールやマルウェアをインストールするものが多いです。
- 必ず公式アプリストアからインストールする。メールやネット上のURLからインストールはしない。
- 押し売り広告を信じて、VPNアプリ、クリーナーアプリなどの不要アプリをインストールしない。
- ネットの広告を信じて、無名のソフト/アプリはインストールしない。
- アプリレビューを見るときは、むしろ「星の少ない否定的なレビュー」をしっかり確認する。
- インストールする際は、「カスタム」や「詳細」インストールを選択し、勝手に別のものを入れられないように注意する。
Androidにはセキュリティアプリは必要ですが、iPhoneにはセキュリティアプリは構造上インストールできず、配布も禁止されています。
iPhone上で「ウイルスに感染しています。ワクチン対策を」は全て詐欺です。
スマホのアプリは生活に欠かせないものですが、危険アプリがアクセス権限を悪用して個人情報を流出させる事例も多発しています。また広告代や課金目当てに不要アプリをすすめる詐欺広告も迷惑や被害を生み出しています。さらに大手サービスも含む「大量の[…]
「今ではスマホもパソコンもセキュリティが強化されているのでセキュリティアプリやウイルス対策アプリは不要」との意見があります。スマホの安全性は高まっていますが、犯罪の手口も変化し高度化しており、被害をあわないためには「セキュリティアプリは必要[…]
さらに悪質な「警告詐欺、当選詐欺」についてもご注意ください
同様の手口で、ユーザーをだまし、不正な契約やアプリをすすめて被害に直結する「警告詐欺」「当選詐欺」も目立っています。
ネットをしているといきなり警告音が鳴り「あなたのパソコン(スマホ)はウイルスが感染しています」「システムが損傷しています」との画面が表示され残り時間が表示されて「今すぐ対応を」と求められるるケース。それはシステム警告詐欺です!本物の警告は、[…]
ネットに突然「親愛なChromeユーザー様」「年間ビジターアンケート」「おめでとうございます」「ラッキービジターです」などが表示され「アンケートに答えて最新型のiPhoneを獲得を」と誘われることがあります。SMSで「ご当選確認お願いします[…]
また、新型コロナの予防接種を狙った詐欺も目立っています。
ご年配の方がだまされないよう十分に注意して上げて下さい。
「コロナワクチン予防接種の予約や補助金詐欺」や「闇ワクチン」などコロナ犯罪は多発していますが、自衛隊の大規模接種センターの予約をかたるフィッシングメールも広がっています。世界各国でも、コロナ関連詐欺が多発し、FBIから「新型コロナワクチ[…]
「偽警告」の参考になる動画
IPA(情報処理推進機構)さんより、「偽のセキュリティ警告からアプリのインストールへ誘導する手口」について、紹介動画が公開されました。
手口から解決方法まで、おもしろくて面白くてためになるおすすめ動画です。ぜひご覧ください!
まとめ:
スマホやPCのメッセージには慎重に対応しましょう
上でご説明したとおり、iPhoneの偽警告は、表示が本物のように見えるため不安になりますが、全くあわてることはありません。
正しい知識を元に、冷静に対応して、犯人の狙い通りにクリックして、広告代を稼がせないように気をつけましょう。
ただし、デジタル機器から発せられるいろいろな通知の中には、「見落とすと大きな事故や損害に直結する大切なもの」もあります。
当プログのような情報源から、正しい情報を学んでいただけると安心です。
「私のスマホやパソコンがハッキング、感染しているかも、、」本当にハッキングされているか確実に調べる方法は?
ネット上のデマや悪質業者の広告を信じてはいけない!
当ブログでご説明しているとおり、スマホやパソコンに突然現れる「ハッキングやウイルスの警告」は広告目的の詐欺警告がほとんどです。
しかし、まれとは言え、時には「不正なアプリをインストールされた」「アカウントを乗っ取られた」などが原因で本当にハッキングされることもあります。
「本当にハッキングされているかも、、」とどうしても心配なときは、ハッキングやウイルス感染などの調査を行っている専門会社に調査を依頼しましょう。
しかし、ネットで調べると、ハッキング調査を探偵や興信所が行っているところが見つかりますが、パソコンやスマホのセキュリティが強化されている現在、ログ解析などのハッキング調査は高度な技術と実績を持つ専門家しかできません。
より正確な情報を安全に調べるには、ハッキング調査の専門業者に相談しましょう。
おすすめのハッキング調査会社:デジタルデータフォレンジック
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