高齢者の後悔しないスマホ選び~スマホかガラケー無理のない機種変更はどっちがおすすめ?

ガラケーをスマホに交換、戸惑う年配者
ガラケー(フィーチャーフォン)をスマホに交換させるキャンペーンを目にします。しかし「シニア・高齢者の皆さんにとって無理はないのか?本当に代えた方が良いのか?」は本当にふさわしいのはどっちか?じっくり検討しましょう。使ってもらえなければ後悔するだけです。
ガラケーとスマホ、AndroidとiPhoneを、セキュリティや高齢者にとっての使い勝手、さらにはデジタル終活の観点からも比較しました。
実はガラケー今でも着実に進歩し「スマホよりシニア・高齢者向け」です。その理由とメリットを詳しく解説します。

高齢者のスマホ問題~私の個人的な体験

高齢の母のガラケーをスマホに変えてみたが、、

筆者の母は90歳近い高齢で老人ホームに入っています。

しかし、元気で好奇心も強く、ずっとガラケーを愛用していました。

ところがキー入力の調子が悪くなって買い換えが必要になり、母も「ぜひスマホを使ってみたい」と希望するので、Androidスマホに交換しました。

使う様子を見たところ、やはりアイコンの区別がつかないことが想像以上に障害になっています。

そこでホームアプリを入れ替えて、「らくらくスマートホン」のような専用メニューを作って、母に併せたカスタマイズをしました。

母も一生懸命使用方を学びましたが、どうしてもうまく行きません。
問題は

  • 指が乾燥していて液晶画面の反応が悪く、タップやドラッグが無理でうまくできない
  • サイズが大きく重い。持ちにくく携帯しずらい

ことでした。

最終的には「高齢者にはスマホは無理」が結論となり、後悔する結果となりました。

Androidのホーム画面をシニア向けにカスタマイズした例
Androidのホーム画面をシニア向けにカスタマイズした例

結局ガラホに買い換えました

高齢者に最適「らくらくホンF-01M」

使いにくさだけでなく、コロナ禍で面会が制限されてにもかかわらず、スマホ操作がうまくできず、連絡が滞ることがたび重なったため、結局半年でガラホの「らくらくホンF-01M」に買い換えました。

やはり液晶画面のアイコンをタッチするより、物理的なボタンの方がはるかに無理なく使いやすそうでした。

 

またこの機種では、お年寄りのために「ボタンを押すごとに、音声で機能を読みあげる」ボイス機能がついていて、母でも使用に戸惑うことが少なく、メールやネットを楽しむことができるようになりました。

高価なスマホが無駄になってしまい、「最初からこの機種にしておけば、、、」と深く後悔しました。

結論!今すぐ無理にガラケーをやめさせる必要はありません

「ガラケーは使えなくなりますよ」はセールストークに過ぎない!

結論から申し上げますと、現時点では「ガラケーに慣れているシニアや高齢者を無理にスマホに変えさせる必要はありません」

今のスマホは決して高齢者向けではなく、無理に変えさせると後悔することになると思います。

また「ガラケーは使えなくなる」は極端なセールストークであり、全く正しい情報ではありません。

正しくは「古くて遅い通信規格の3Gだけが数年後には使えなくなる」「4G対応のガラホはずっと使える」と言うことに過ぎません。

携帯大手3社のガラケーが使えなくなる時期

3Gガラケー
(昔からのガラケー)
4G LTE対応ガラケー(ガラホ)
(2015年頃から発売されたもの)
ドコモ2026年3月末まで使えるスマホと同様にこれからもずっと使える
AU2022年3月末まで使える
ソフトバンク2024年1月末まで使える

従来からの3Gガラケーも、auは2022年3月末、ソフトバングは2024年1月31日、ドコモは2026年3月末(iモードも同時に終了)、とまだずいぶん先まで使えます。

また2015年頃以降に販売されたガラケー(ガラホ)は4G対応ですから、スマホと同様に今後も使えます

つまりドコモやAUでの古いガラケーでも、修理もできない古い機種をお使いの方以外は、まだ当分の間普通に使えるのです。

まして古いガラケーの方が「電池が保つ」「動作がシンブル」など、最新機種より優れていることも多いのです。

 

スマホ普及率の低い高齢者が獲得のターゲットとされている

総務省の平成30年度「情報通信白書)」によると

  • スマホの保有率は全世帯で83.4%。
  • 20代、30代のスマホ保有率は90%以上、」60代でも半数に上る
  • しかし70代は19%、80代は6%しか保有していない。

ことが分かります。

スマホ普及率が9割を超えて、スマホ市場は飽和状態のため、販売店は販売拡大の余地がある高齢者層を狙っているに過ぎません。

セールストークには十分にご注意ください。

 

高齢者にこそガラケー(ガラホ)が向いているメリットが多数!

よく考えよう。シニア・高齢者にはスマホが向いていない!4つのデメリット

販売店のセールストークはともかく、シニア・高齢者にはスマホは圧倒的に向いていません。

そもそもスマホの最大のメリットは、いろいろなアプリで機能を追加できることですが、そのメリットはアプリが使いこなせない高齢者にはほとんど恩恵がありません

そればかりか、高齢者のスマホ使用には以下の通り致命的なデメリットばかりなのです。

  1. 画面をタッチ、ドラッグという基本動作が難しく電話がかけにくい
    高齢者の指先は乾燥していて、液晶の操作ができない方が多いです。電話をかけるだけで一苦労です。
  2. 画面の文字が見ずらく、アイコンの意味が覚えられない
    スマホの画面は老眼には辛いです。またアイコン表示は不慣れな高齢者が覚えるには無理があります。
  3. ガラケーに比べてバッテリーの持ちが悪く、いざという時に使えない
    電池切れでいざという時に連絡ができないことは高齢者の見守りには最悪です。
  4. スマホは落下や衝撃に弱く、重くてかさばり持ち運びも不便
    高齢者こそ安全のため常に持ち歩いてもらいたい物ですが、スマホは大きく重く(ガラケーの倍)、かさばって高齢者が常時携帯することは難しいです。

 

新発売も続くガラケー、業務用や災害時など実はメリットもたくさん

今入手できる4G対応のガラケーは、昔のガラケーと異なり、「携帯電話の形をしたスマホ」であり、「新型ガラケー」や「Androidガラケー」「ガラホ」と呼ばれることもあります。

通話以外にもカメラやおサイフケータイのような決済機能付きなど高機能の物ばかりです。

またガラケーは法人企業ユーザー向けの需要も根強く、開発は続き実は毎年のように最新機種も発売されています

発売されなくなることは当分の間ありません。

この頃発売されたガラケーでは、防水・防塵、ワンセグ、おサイフケータイなどの実績のある機能はそのままに、省電力技術が高まり、長時間利用できるように進化しています。

 

高齢者にはるかにメリットが多いガラケー

実は高齢者が使うには、以下のようにガラケーはメリット多数です。

  • 使い方がシンプルで安価。
  • 軽く持ち歩きが容易。
  • 大切な電話が簡単確実にかけられる。
  • 高齢者の指は乾燥しがちで、タッチパネルは反応しにくく、物理的なボタンの方が無理なく確実に操作できる。
  • バッテリーが長持ち~機種によっては約800時間(ほとんど1ヶ月もの連続待受が可能)なものもある。
  • 落下や衝撃に強く、壊れにくい
  • アプリや各種サービスに非対応なためセキュリティの危険が少なく、サイバー攻撃や詐欺にあう可能性が低い。

充電なしに長く使えることだけでも、高齢者とご家族にとって、災害時など強い味方になってくれるはずで、これだけでもシニア向けには大きなメリットとなります。

また、デジタル終活的な観点からしても、ガラケーはセキュリティリスクが少ない分、ややこしい認証方法でロックされておらず、継承も比較的簡単です。

以上の事から、各種アプリやサービスをあまり必要としていない高齢者に無理にスマホを使わせる必然性は全くありません

 

ただしガラケー向けのネットサービスは停止されつつある

ただし唯一のデメリットとして「サービスやサイトがガラケー非対応」が増えてきました

たとえばLINEは一部のガラケーでは使えますが、2020年3月末よりLINEの仕様変更により「メッセージ到着時のプッシュ通知が来ない」など使いにくくなりました。

つまり家族間のコミュニケーションでLINEを完璧に使いたい方は、すぐにスマホ移行するしかありません。

Yahoo!もかなり以前にガラケー向けYahoo!メールを廃止しましたし、ガラケー向けサービスやサイトは閉鎖される例が増えてきました。

しかし「乗換案内」など使えるサービスも多数残っています。

使う方の使い方に併せてご判断ください。

 

シニア・高齢者のアプリ活用には、むしろタブレットが最適!

安全を第一に考えるべき高齢者の携帯は、アプリやデザインより「確実に通信できる」ことを最優先に考えましょう!

どうしてもシニア高齢者にLINEのようなアプリ使わせたい場合は、むしろタプレットを使いましょう。

「通話・連絡はガラケー、アプリや買い物、情報検索はタプレット」と使い分けることで、大きな画面で楽に使用できるため、高齢者にとってはスマホよりはるかに使いやすい環境となります。

くれぐれも「はやってっている」だけでスマホに交換して後悔するばかり。残念な事になってしまいます。

 

高齢者・シニアの方にお薦め「Amazonのタブレット」
Fire HD 10

Amazonのタブレットは安いものでは千円台からそろっていてたいへん安価ですが、性能は十分です。
しかもアプリ利用の他に、簡単にAmazonでのショッピングやkindleの電子書籍、ビデオの鑑賞もでき、余計な機能もついていないため、シニア・高齢者にとって使い方も簡単で最適のタブレットです。

 

それでも高齢者にスマホを持たせたいときは?

AndroidかiPhoneか?

検討の結果、「やはりどうしてもシニア・高齢者にスマホを持たせたいとき、「たくさんの選択肢がありカスタマイズ可能なAndroid」か「セキュリティが強く安心のiPhone」か?で大いに迷ってしまいます。

結論は「身近な方が使っているのと同じモデル」です!

電話などで使い方を教えてあげるとき、自分と違う機種だととうてい対応できません。

使う人の事を考えて必要な準備をしてあげよう

iPhoneでもAndroidでも同様ですが、IDとパスワードの組み合わせと言った簡単なことも、ご年配者には大きな障壁となります。

今さらご年配者にセキュリティ的な知識やお約束ごとを求めるのも無理があります

だからと言って、シニアのスマホも犯罪者に狙われていることを忘れてはいけません。

「画面のロックを無効」にしたり、「各種暗証番号を購入した時のままにしておく」ようなことは決して行ってはいけません。

事前に、万一に備えて、必要な事前設定は必ずやっておいてあげて、必要な情報は本人に代わって対処できるように控えておいてください。

高齢者にはiPhoneかAndroidか?シニア・高齢者向けのスマホの選び方と「買ったあと高齢者のためにやっておきたい設定」のしかたについては、下記の当社ブログ記事をご覧ください。

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まとめ:
ガラケーにはシニアにとってのメリット多数です。セールストークには乗らず、使用状況にあわせて慎重に検討しましょう

結論としては、高齢者は「どうしてもアプリが使いたい」以外はスマホに交換すべきではありません。

「高齢者にスマホはいらない」とまでは言いませんが、ご年配者向けにはガラケーならではの利点も多く、デジタル終活の観点からも、ガラケーのままの方が望ましいぐらいです。

ガラケーもスマホも最も大切なのは「確実に連絡が取れる」事であり、アプリやゲームは本質的には高齢者には不要のものです。
つまり「通話やメールの利用が主」の高齢者、シニアの方はスマホに移行させる必然性は全くありません。

高齢者の古いガラケーが壊れてしまったときは、4Gに対応した「新型ガラケー(Androidガラケー、ガラホ)への交換をお勧めします。

また災害が多い今日、高齢者にはスマホを持たせたとしても、災害時で充電もできなくなった時の備えとして、ガラケーも用意しておくことも検討した方が良いかもしれません。

 

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「私のスマホやパソコンがハッキング、感染しているかも、、」本当にハッキングされているか確実に調べる方法は?

ネット上のデマや悪質業者の広告を信じてはいけない!

当ブログでご説明しているとおり、スマホやパソコンに突然現れる「ハッキングやウイルスの警告」は広告目的の詐欺警告がほとんどです。

しかし、まれとは言え、時には「不正なアプリをインストールされた」「アカウントを乗っ取られた」などが原因で本当にハッキングされることもあります。

本当にハッキングされているかも、、」とどうしても心配なときは、ハッキングやウイルス感染などの調査を行っている専門会社に調査を依頼しましょう。

しかし、ネットで調べると、ハッキング調査を探偵や興信所が行っているところが見つかりますが、パソコンやスマホのセキュリティが強化されている現在、ログ解析などのハッキング調査は高度な技術と実績を持つ専門家しかできません。

より正確な情報を安全に調べるには、ハッキング調査の専門業者に相談しましょう。

おすすめのハッキング調査会社:デジタルデータフォレンジック

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