不要なデータはまずは断捨離してさっぱり消してしまいましょう。しかしデジタルデータは削除しただけだと容易に復元されてしまいます。この理由と注意点をやさしく解説します。
人に見せたくない写真やデータ、本当にとっておく必要ありますか?
今はネットを探せば、なんでも見つかる時代です。ゴミをデジタル遺品にしてはいけません
2000年前後からネットをはじめた方。ハードディスクの中にはたくさんのデータがたまっていると思います。
「好奇心に駆られて」「話題にのって」、、、たくさんの写真やデータをダウンロードしてきました。ネットの初期の頃は「宝探し」のような楽しみもあって、私もいろいろなデータを集めました。
しかし「宝探しの時代」は終わりました。データの保管場所が各自のPCからクラウドサービスへと変わる中で、データも自分でため込まなくても、いつでも容易にネット上で探し出すことができるようになっています。
またネット上の情報やデータはあまりに多く、自分で保管しようとすることはとうてい不可能です。
ネットの情報もシェアリングエコノミーと同様、「使いたいとき、見たいときに検索してアクセスする」方がはるかに合理的なことにすぐに気がつくでしょう。
つまり、一昔前に喜んで集めて、ため込んだデータのほとんどは今やゴミなのです。
Googleの画像検索してみましょう
私のPCにもたくさんの「かつてのお宝動画や写真」がありました。
でもこれらのもの、Googleの「画像検索」で探してみたら、ネット上に同じ物が多数ありました。もはやお宝でも何でもありません。
Google画像検索の方法は以下の動画をご覧ください。
この際きっぱりと削除してしまいましょう。
お宝画像や動画には「もしものことがあったときに、家族や他人に見られると、ちょっと恥ずかしい」ような物もたくさんあると思います。
悲しんでいる遺族に「とんでもないデジタル遺品」を残してはあまりに情け無いです。
デジタル終活を意識するようになった今がチャンスと決心して、この際思い切って「データの断捨離」をしてしまいましょう。
ハードディスクやメモリーの容量は大きくなりましたが、不要なスペースはなくなった方がすっきりします。
何より「心の安心」が得られます。
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注意! 「削除」や「ごみ箱を空にする」だけだと、実はデータは消えていません。
削除しただけではデータは消えていません!簡単に復元できます!
ここでご注意いただきたいのはPCでもスマホでも、「削除しただけではデータそのものは消えていない」という事実です。
このままだと、専用のソフトやアプリを使って比較的簡単に元のデータを復元することができてしまうのです。ですから、安易にPCやスマホを捨てたり、メモリーカードを他人に貸すのは止めましょう。
またあなたにもしものことがあってデジタル資産が残されたら、遺族は思い出につながるデジタル遺品やデジタル遺産を探して、スマホやパソコンの中を詳しく調べるでしょう。場合によっては専門家に依頼するかもしれません。その場合「消しただけのデータは簡単に復元」されてしまいます。
どうして消えないのか?~データの保存の仕組みを知ろう
PCでもスマホでも、保存するデータは小さい物から、巨大データまで多種多様です。
これらのデータを合理的に早く読み書きするために、データを記憶する部分(記憶媒体)は小さい保存箱(セクターとかクラスタとかセルとかいわれる小さい領域)に分かれています。
データは小さい箱に収まるサイズに自動的に分割されて、小分けされて保管されています。どうしてそんな面倒なことをするのでしょうか?
たとえば100箱分の領域を占める大きな文章のデータがあったとします。
どこか1文字だけ修正した場合、小さい保存箱に分かれて保管されていれば、「訂正する1文字が入っている1箱」だけを読み込んで、修正すれば完了します。99箱には触らなくとも訂正が完了します。
ところが、もしも小さく分かれていなかったら、100箱分の容量がある大きな保存箱すべてのデータを、いったん読み込んで修正しなければなりません。容量が大きい分時間も手間もかかります。
そのためデータを保管する場所は小さな保存箱に分けるようになっています。
この仕組みはwindowsでもMACでも、デジカメ用のメモリーカードでも基本的には同じです。
データは「管理領域」と「データ保存領域」に分かれて保存されている。
記憶媒体の中は大きく分けると「管理領域」と「データ保存領域」に分かれています。
「データ保存領域」の中には、上でご説明したとおり、無数の小さい保存箱が入っています。データがどの箱に保存されるかは、その時に「たまたま空いている保存箱」に自動的に保管されます。同じデータでも隣り合わせや近くになるとは限りません。
「あるデータを、どこのどの保存箱に保管しているのか」を記録するのが「データ管理領域」です。いわばデータの管理簿にあたり、膨大なデータ保管箱をどう組み合わせたら元のデータになるのか、詳細が記録されているいわば管理台帳です。
データの保存や読み出しをする際は、自動的に「管理領域」の管理台帳と「保存領域」の各所に分散して保管されているデータが照合され、集められて合体され、正しいデータに復元されて読んだり書いたりできるようになっています。
データを削除しても消えるのは「管理領域」のデータだけ
上と下の図はかなり簡略化した物ですが、保存や削除される際のイメージがお分かりいただけると思います。
PCやスマホの画面で削除しても、管理簿上の管理情報が消されるだけで、元々のデータは残っています。
管理情報が無くても、残ったデータをひとつずつ調べれば、手間はかかりますが、元のデータを復元することができるのです。
世の中には多数の「データ復元ソフト」とか「データ復元サービス」がありますが、原理はほとんど同じで、この元データを探して復元する方法です。
ハードディスクやメモリーカードを安易に他人に貸してはいけない理由
「削除しただけだと元のデータが容易に復元できる」ことはお分かりいただけたと思います。
このためにPCやスマホを売却したり捨てる際は、ハードディスクやメモリーを完全に消去したり、物理的に破壊する必要があるのです。
なお、データを削除しただけで安心してしまう人が多いため、「データの復元を悪用した犯罪行為」は表沙汰にならないだけで、実はかなり発生していると思われます。
下の記事では「なぜか美人の女友達ばかりからデジカメのメモリーカードを借りていた大学生が犯したとんでもない犯罪行為」の実例がレポートされています。
皆さんも十分にご注意ください。
恥ずかしいデータを完全削除するにはどうしたらよいのか?
それでは復元できないように完全にデータを消すのはどうしたら良いでしょう?
実はデータ領域のデータを完全に消すことはできません。新しいデータを上書きして結果として古いデータを読めなくすることしかできないのです。
これは大変面倒な作業となりますので、人手に変わって無害なデータを上書きして復元できなくするソフトやアプリがいろいろ出ています。
本サイトで別途ご案内しています。
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「デジタル遺品の調査」「パスワードを解除したいとき」は必ず専門業者に相談しましょう!
パスワード解除やデジタル遺品の整理で問題が発生したときには、「二度と中身のデータにアクセスできなくなるかも…。」と不安になると思います。しかし、ネット上には不確かな情報や怪しい業者も目立つので、慎重に業者を選ぶのが大切です。セキュリティに関わる調査は絶対に信頼できるプロに任せたほうが確実です。
そこで、パスワード解除やデジタル遺品などの調査を行っている専門会社に調査を依頼するのがおすすめです。探偵や興信所が行っていることもありますが、スマホやパソコンのログなどの調査は専門分野の業者でなければ詳しく調査をすることが難しいです。
より正確な情報を安全に調べるには、パスワード解除やデジタル遺品調査の専門業者に相談しましょう。
おすすめの調査会社:デジタルデータフォレンジック
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まとめ:
恥ずかしいデータは「完全削除」をお忘れなく
記憶媒体の構造上、データを削除しても復元できてしまいます。
そもそも削除という機能がないのです。消したいデータの上に新しいデータを上書きして、見えにくくするしかありません。完全削除をするには専用のツールやソフトを使うなど「ひと手間」が必要ですので、お忘れなく!
逆に「必ず保管しておきたいデータを消されないよう保管する方法」も重要な課題です。もちろん当サイトで別途ご案内いたします。
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