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デジタル資産(デジタル遺産、デジタル遺品)の最も安全な保管場所は?

「デジタル資産の保管」のイメージ写真
いかにデジタル終活を実施しても、デジタル資産がきちんと保管されていないと継承することはできません。
デジタル遺産やデジタル遺品を保管する方法は何が最善なのか、技術革新が進み、価格も低下している最新のデジタルの現状から比較して、最も最善の方法をご提案します。
自然災害が多い今こそ、デジタル資産の安全確保を進めましょう!
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デジタル遺産とデジタル遺品の保管場所がしっかりしていないと、継承はできません

当サイトでのデジタル資産の考え方

当サイトでは多数のデジタル資産を「デジタル遺品=思い出につながるデータや写真」、「デジタル遺産=お金につながるデジタル資産、主にアカウントとして存在」と分類して考えています。

デジタル遺産はIDとパスワードに守られて、データの実態はクラウドサービスや銀行のデータセンターなどに保管され、ネットを通じて利用します。したがってデジタル資産はユーザーはアカウントさえしっかり管理しておけば、データはサービス提供者が責任持って保管してくれます。災害の時も安心でしょう。

しかしデジタル遺品はあくまでユーザーが管理しなければなりません。一部はIDとパスワードで守られたクラウドにありますが、大部分はユーザーのパソコンやスマホ、各種ディスクなどに分散して保管されているケースがほとんどでしょう。
個人が保管しているデータはいつ間違って消してしまったり、機器の故障で失われるか分かりません。災害や火事も大きなリスクです。

デジタル遺産とデジタル遺品の保管場所はデジタル終活の重要ポイントです

当たり前の事ですが、大切なデジタル資産は保管方法を間違えてしまうと、消えてしまいます
紙や磁気テープは一部でも残りますが、「形がない」デジタルデータは消えてしまったら、元に戻すことはかなり大変です。またどこに保存していたかがわからなければ復元しようもありません。

デジタル終活の基本として「デジタル資産の保管場所」を確保することは非常に大切です。

デジタル資産の保管手段の現状について

今のデジタルデータ保管の主役はハードティスク

ハードディスクは当分無くならない

 

ハードディスクの内部構造。銀色の円盤が記憶ディスク

 

デジタルデータを記憶する媒体のメインは今でもハードディスクです。
ハードティスクは高性能の小型モーターで高速回転する磁気ディスクに、磁気の力でデジタルデータを記録します。

近年「回転する部品がなく、より高速で故障の可能性が低いメモリーに保管するディスク(シリコンディスクと言います。メモリーカードやSSDなどが代表)」もかなり安価になってきました。
しかしハードディスクの低価格化や大容量化も一層進んでいますので、両者の間にはまだ大きな価格差があります。

DVD-RやBlu-rayディスクは記憶媒体としては競争力を失い、次第に製造も縮小されている

一昔前までは、ハードディスクも価格が高く、DVD-RやBlu-rayディスクと行ったCD上の記憶媒体にデータを保管していた方も多いでしょう。
しかしハードディスクの急速な性能向上と価格低下により、壊れやすく長期間の保管が保証できないDVD-RやBlu-rayディスクの優位性は完全に無くなり、この頃は製造を止めるメーカーも多くなり、価格競争力を失っています

ちなみに現在8000円ほどで購入できる 4TBのハードディスクDVDだと「およそ850枚分」のデータが入ります。

かさばるDVDディスクの山のイメージ写真

Amazonで最安値100枚組セットで販売されているDVD-Rディスク総容量470GBが約2000円しますので、1GBあたり4.26円。1GBあたり0.5円の4TBハードディスクに比べると、価格だけで無く、手間や保管スペースからしても、競争になるはずがありません。

高速に安定して多量のデータを保管できるハードディスクの優位性はもうしばらく続きそうです。

クラウドサービスの低価格化とGAFAへの規制

この20年でクラウドサービスが急速に広がり、競争が激化しコストも安くなってきました。

GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)と呼ばれる巨大IT企業が先頭に立って、クラウドサービスの強化と価格低下を競って進めてきたからです。おかげでほんの5年前と今とではずいぶん様子が変わってきて、無料だったり安価にクラウドにデータを保管することができるようになりました。

しかしクラウドサービスが無料だったり、安価なのは「対価として一定の個人情報をクラウド事業者に提供している」という側面もあり、個人の同意を完全に得ること無く膨大なデータを集めて、自分たちに有利にビジネスを展開しているGAFAに対しての批判も高まってきました

今後すぐにクラウドに個人データを安価に保存できる方向は変わらないと思いますが、将来、規制が入ったり、その結果でクラウドに預けるコストが高くなったりする可能性はあるかもしれません。

ストレージ容量の巨大化と、小型化、低価格化が同時にどんどん進んでいる

コンピューターやスマホの部品のうち、データを永続的に記憶する装置のことを「ストレージ」と言います。

上に上げたハードディスクなどの磁気ディスク、CDやDVDなどの光学ディスク、USBメモリやメモリーカードなどのメモリ記憶装置、各種テープなどがストレージに当たります。

近年このストレージが大変なスピードで大容量化しつつ、小型化低価格化も進んでいます

ストレージの主流であったハードディスクは、2007年に1TB(1テラバイト、1GBの1000倍」の物が発売されてびっくりした物ですが、今では14TB(テラバイト、1GBの1.4万倍の容量)の物も発売されており、2025年頃には1台で100TB超ものも発売されると言われています。

またつい先日、なんと1TBの容量のSDカードも4万円を切る価格で発売されました。

ストレージの小型化によって、普通の人の「一生涯分の全データ」を小さなメモリーカードに入れて、いつでも持ち歩ける時代がすぐにやって来るかもしれません。

「デジタル遺産」「デジタル遺品」、それぞれの安全な保管方法

デジタル遺産の保管方法~こうすれば万全

デジタル遺産とは当サイトでは「お金にかかわるデジタル資産」と定義づけしており、具体的にはオンライン銀行やオンライン投資サイト、仮想通貨等となります。
これらのデジタル資産は、お金に関わるといっても、無形のため、IDとパスワードなど「本人認証」で守られてシステム上に保管されていることが一般的です。
当サイトでは、オンラインサービスのアカウントを以下の方法で安全に管理・保管することをお勧めしています
デジタル遺産はこうすれば保管は万全と言って良いでしょう。

  1. アカウントの断捨離を行い、不要なアカウントは廃棄。重要度に応じてアカウントを分類
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  2. IDとパスワードを見直し、使い回しや簡単なパスワードは止めて、最低10桁、できれば14桁以上の長いパスワードに置き換える。
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  3. 上記のID・パスワードをパスワードマネージャー(パスワード管理ツール)に登録して、安全に保管使用する。
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デジタル遺品の保管場所についてメリット・デメリットの比較

デジタル遺産のアカウント情報は容量は必要ありませんが、各種データや写真・動画と言ったデジタル遺品の保管のためには、それなりのスペースが必要で、コストと安全性が大きな課題となります。
大切な写真やメールのデータはいったん失われるとなかなか取り戻すことができませんから安全性は何より大切ですが、コストも無視はできません。またデジタル遺産として残された方に継承するしやすさについても考慮が必要です。

以上の考慮点を踏まえて、一覧表を作ってみました。

デジタル遺品の保管場所メリット・デメリットの比較

安全性・保管性能コストスペースや保管継承しやすさ
自分のPC内のハードディスク、SSDディスク
バックアップをとっていれば○。ただし火災や天変地異の備えは必要

容量あたりの単価は最安

機器の大きさや台数による

アカウントを伝えている場合、なければ○
DVD、Blu-rayといったディスク媒体△~×
保存状態にもよるが10年程度でエラー発生のリスクが高い
×
今ではかなり割高。
×
かさばるし、温度や湿度管理も必要

そのまま使える。ただし漏えい防止対策がない
メモリーカード
いきなり消失するリスクあり
×
現状は高価

一般的に小さい

そのまま使える。ただし漏えい防止対策が必要
スマホなど機器の内部△~×
故障、紛失のリスクが常にある

容量内ならコストはかからない

 


アカウントを伝えている場合、伝えてなければ×
オンラインのクラウド保管
サービスが継続する限り安全
○~△
写真などは無料サービスも多い。容量が大きくなると割高となる

スペースは全く不要

アカウントを伝えている場合、伝えてなければ×

現状はハードディスクをメインにクラウドと併用して保管するのが最善です

上記の表から保管方法をまとめると最も優れているのはハードディスク、ついでクラウドとなる

  1. CD-R、DVD、Blu-rayといったディスク媒体は、今や「コスト」「安全性」「保管スペース」共に利点は無く、保管方法としては不適
  2. メモリーカード類は現状ではコストがネックとなるが、近い将来は有望かもしれない。
  3. クラウドは、アカウントの管理さえ徹底していれば、現状は最も安全で便利。ただし容量が余りに大きくなるとコストが増える。
  4. ハードディスク/SSDディスクは現状費用対効果が最も高いが、故障リスクが高いため、故障に備えたパックアップなどの対策が必要。

と言う結論となります。

デジタル遺品保管の安全性はクラウドが最適と言える

しかし災害が多い日本に住んでいる私たちは「自宅が被災」する事態も無視できません。自宅が火災や津波に被災すると、大切なデータも失われてしまいします。
災害時に無償でデータ復旧サービスを提供して下さる企業様もおありですが、機器が完全に破壊されては復旧も不可能です。

クラウドサービスの最大の利点は、データが各地に分散されて保管されるなどの安全対策が完備されているため、「東南海地震のような巨大災害が発生したとしても、預けたデータは安全に保存される」事にあります。
またIDとパスワードのアカウント情報さえあれば、どこからでもアクセスできるクラウドサービスは、継承の点からも最も確実な保管方法です。

まとめ:
当分はハードティスクとクラウドを併用して保管しましょう。

上記のことから当面の間は、デジタル遺品の保管場所は、ご自分の所有するハードティスクやSSDディスクとクラウドービスを併用して保管することが最善と思います。
それ以外のディスク媒体や、本体内に保管したままのデータは、できるだけ早く整理しまとめて保存しましょう。あちこちに分散したデータはとてもデジタル遺品として後世に継承することはできません。

具体的なデジタル遺品の保管方法については、当サイドで続けて具体的にご案内していきます。

 

「デジタル終活」を知るための4冊の本のおすすめ

「デジタル終活」については、当サイトでもいろいろな側面からご説明していますが、デジタル終活の必要性や、「もしデジタル終活をしていなかった、どんな被害につながるか」「法律から見たデジタル遺品」などのテーマで詳しく解説された4冊の良書をご紹介します。

特にデジタル遺品問題に長く真剣に取り組んでこられた古田雄介氏の3冊の著作は、どなたにもご一読をお薦めいたします。「スマホの中身~」と「個人サイト」の2冊をご覧になるとデジタル終活の必要性が痛感いただけるでしょう。
また北川祥一氏の「デジタル遺産の法律知識」はアカウントから仮想通貨まで幅広い内容を専門家がQ&A方式でわかりやすく解説してくれます。