デジタル資産に含まれるもの
1 オンラインサービス各種のアカウント(ID、パスワード)
まず思いつくのがオンラインサービスのアカウントです。
これがなければ「デジタル遺産」も「デジタル遺品」も、デジタル資産にはいっさいアクセスできません。デジタル終活の最重要な対象です。
IDとパスワードの組み合わせで利用者を特定(認証)するものが多いです。IDはしばしば連絡用のメールアドレスと兼ねる場合もあります。
またこの頃は「SNS認証」と呼ばれる、FacebookやTwitterのアカウントで登録できるサービスも増えてきました。SNSのアカウントがなければログインできません。
オンラインサービスのほとんどは「フリーミアム」といわれる無料サービスですが、本格的に利用したり、便利な追加機能を使おうとすると、追加オプションで有料課金サービスが発生しているのものが多いです。
また一部の課金サービスや通信サービスは利用を中止しない限り、課金が続き、自動的に代金が引き落とされて「負のデジタル資産」につながってしまいますので、必ず確認が必要です。
アカウントの種別 | 代表的なアカウントの一例 | 課金の有無 | 備考 |
金融・証券・年金・仮想通貨,FX取引 | 日本ネットバンク,三井住友銀行,楽天証券,ねんきんネット、仮想通貨交換所、e-Tax(電子納税)など | 無料 | キャッシュカードの暗証番号も含む |
通信事業者 | NTT,DOCOMO,AU,Softbank, Skypeなど | 有料 | スマホのログインパスワードやネットワーク暗証番号も含む |
通信プロバイダー | NIFTY,So-netなど | 有料 | |
総合オンラインサービス | Google,Yahoo!, | 無料だが課金サービスあり | |
ITサービス | Microsoft,Adobe | 有料 | |
ソーシャルメディア | Facebook,LINE,Twitter | 無料 | |
ショッピング | 楽天,Amazon,メルカリ,ZOZOTown | 無料 | |
ゲーム | MIXI,バズどら,ポケモンGO | 無料だが課金サービスあり | ゲームの経験値も価値が高い |
各種ポイント、マイレージサービス | ヨドバシカメラ、BIC CAMERA,JALマイレージバンクなど | 無料だがポイント、マイレージは換金性がある | |
オンラインストレージ | Evernote,Dropbox、One Drive,Google Drive,BOX | 無料だが課金サービスあり | |
各種会員制オンラインサービス | 価格.com,クックパッド、食べログ、Radiko,AmebaTV,マンガBANG! | 無料だが課金サービスあり | |
各種IT機器 | PC,スマホ,デジタルレコーダーなどの利用パスワード | 有料、入手できなくなる場合もある | 機器の寿命、互換性も考慮必要 |
2 デジタルデータ
主にデジタル機器から生み出されたコンテンツです。ほんどがデジタル遺品につながる物です。
デジカメの撮影データから、スマホの写真、PCに保管しているワープロ文章、音楽ファイルまで、ありとあらゆるデジタルデータが日々増大しています。
また動画や音楽は容量も大きく使えば使うほど、保存スペースが拡大していきます。
自分の所持するデジタル機器やPCに保管されているデータだけでなく、いつの間に本体ではなく、クラウドに保管されているデータも忘れてはいけません。
コンテンツ種別 | データの保管場所 | データの内容 |
電子メールデータ | 自分のPCやスマホに保管 | NIFTYなどプロバイダーのメール。スマホのメール |
クラウドのメールサービス上のメールデータ | Gmailメール,Yahoo! メールなどのWEBメール | |
ソーシャルアカウントのデータ | デジタル機器の内部 | バックアップやダウンロードしない限り機器内にデータは存在しない |
クラウド上の各サービス内 | Facebook,LINE,Twitter, Instagram,など | |
自分で作ったか入手したデジタルデータ | デジタル機器(PC、スマホ、デジカメ等) | デジカメの写真、ワープロ文章、音楽データ他、自分が作ったデータ |
クラウドの各サービス内に保管 | ブログ、ミニブログ、個人ホームページ |
3 デジタル知的資産
これは2のデジタルデータのうち、金銭的な価値に繋がるデータ。ビジネスや学術に関わるデータ。自分の著作権や所有権を主張できるデータを指します。重要なデジタル遺産になりえる物ですが、うっかり忘れがちです。
金庫にしまっておける貴金属と違い、デジタルデータは無形のため、ついおろそかに保管しがちです。ご自身が把握できない物を継承することはできません。
形のないデジタル遺産だからこそ、きちんと保管して、機密を守っておく保管場所を確保しておく必要があります。
4 デジタル機器本体と使用に必要なアカウント
デジタルデータを再生するための機器とそのアカウント(ID・パスワード)も忘れてはいけません。
筆頭となるのがスマホ。
たくさんのデジタルデータを含むだけでなく、デジタルデータを使用する鍵にもなる大切な機器です。普段使いのPCも同じです。
注意しなければならないのは、特定の機器と紐づけられていて、機器がないと再生や閲覧ができなくなるデジタルデータについてです。
たとえばテレビやレコーダーに取り付けた外付けハードディスクは、SeeQVault規格に対応したハードディスク以外は録画した元の機器に接続しないと全く再生できません。
また、現在では使われなくなってしまったビデオテープ、DATやMDといったメディアも、専用の再生機器がなければ二度と聴くことができません。
現在は普通に使われているDVDやBlu-rayといったメディアも、今後どんどんオンラインやオンデマンドのメディアが発達していくことを考えると「10年後、はたして存続しているのか?」怪しいです。VHSのビデオレコーダーが製造中止になったことを忘れてはいけません。
これらの特定の機器に依存するデジタルデータは、機器を使える状態で保管するか、将来も使えるであろう汎用的な形式やメディアにコピー/ダビングして保管する必要があります。
そうしないと将来せっかくのデジタル遺品やデジタル遺産にアクセスできなくなる可能性もあります。
デジタル機器の種別 | データの保管先 | アカウントの内容 |
個人のスマホ、タブレット | 本体内またはメモリーカード クラウドサービス | 機器のパスワード |
個人のPC | 本体、外付けハードディスク、DVDなど各種メディア クラウドサービス | Windows,MAC OSなどOSのIDパスワード |
デジカメ、デジタルレコーダー、デジタルプレイヤー、ゲーム機 | 本体内、クラウドサービス | 機器やサービスのパスワード |
SeeQVault(シーキューボルト)公式サイト
http://jp.seeqvault.com/
「デジタル遺品の調査」「パスワードを解除したいとき」は必ず専門業者に相談しましょう!
パスワード解除やデジタル遺品の整理で問題が発生したときには、「二度と中身のデータにアクセスできなくなるかも…。」と不安になると思います。しかし、ネット上には不確かな情報や怪しい業者も目立つので、慎重に業者を選ぶのが大切です。セキュリティに関わる調査は絶対に信頼できるプロに任せたほうが確実です。
そこで、パスワード解除やデジタル遺品などの調査を行っている専門会社に調査を依頼するのがおすすめです。探偵や興信所が行っていることもありますが、スマホやパソコンのログなどの調査は専門分野の業者でなければ詳しく調査をすることが難しいです。
より正確な情報を安全に調べるには、パスワード解除やデジタル遺品調査の専門業者に相談しましょう。
おすすめの調査会社:デジタルデータフォレンジック
デジタルキーパーも貴重な情報を提供いただいている「デジタルデータソリューション株式会社 の《デジタルデータフォレンジック》」は、官公庁、警察・捜査機関からの信頼も厚い、国内随一の高い技術と実績を持つサービスです。
累計の相談件数は2万3703件以上で、個人・法人問わずハッキング調査の依頼を受け付けています。
相談~調査の見積もりまでは無料で対応してくれるので、まずは一度相談してみるとよいのではないでしょうか。
まとめ:
身の回りのデジタル資産は意外に多いです。活用のため、ぜひ棚おろしをしましょう
すぐに気がつくもの以外にも無形のアカウントから、デジタルを利用するために必須の機器まで、実に多様なデジタル資産があることがお分かりいただけたと思います。
存在を忘れてしまったデジタル資産の中には、家族にとっては欠かすことのできないデジタル遺品、活用できる貴重なもの(デジタル遺産)も、逆に放置したままだと損害につながるもの(負のデジタル遺産)もあります。
ぜひ一度、皆さまのお持ちのデジタル資産の棚おろしをされて、ご自身がお持ちのデジタル資産を「デジタル遺品とデジタル遺産」に分けて、これからどうするかご検討なさるようお薦めします。
オンラインデジタル終活支援サービス「Digital Keeper」のおすすめ
確実にデジタル終活を実現する最もおすすめな方法は、セキュアにデジタル終活を実現するオンラインサービスに加入されることです。
当社が展開しているDigital Keeperは2019年よりサービスしているオンラインサービスです。
あなたのお元気な活動を見守り、万一の際は、ご指定の方にあなたのメッセージと共に大切なデジタル終活情報をお届けします。
ぜひご検討下さい。
当サイトは「デジタル終活」とはお年寄りの終活とは異なり「日頃からIDやパスワードなどデジタル資産を管理し、不要な物は断捨離し、デジタルを安全に使いながら継承も準備しておく」といった一連の作業と考えています。これが完成すれば、自身も安心に[…]