今後オレオレ詐欺犯がロマンス詐欺に乗り出すことも予想され、ネット上の出会いには十分な警戒が必要です。
「ロマンス詐欺」とはなにか?国内外の最新実例を元に、手口や見分け方、撃退方法を、実例を元に詳しくご説明します。
ロマンス詐欺とはなにか
ロマンス詐欺とは
いよゆる「結婚詐欺」は、相手と直接会い、場合によっては一緒に生活しながら、心理的テクニックで詐欺をしかけます。
それに対してロマンス詐欺は、「インターネットの特性を生かして、相手に会わずに、ネットを使って海外からしかける新しい手口の結婚詐欺」です。
ロマンス詐欺は「ネットの特性」を悪用する
ネットの5つの特性を使ったロマンス詐欺
ロマンス詐欺は以下のようなネットの持つ特性を使って犯行を行います
- インターネットの「多様性」「地理的な無制限」を悪用
・・英語会話や外国人を利用し、国内ではあり得ない出会いの機会を創り上げる。 - インターネットの「匿名性」を悪用
・・自分の居場所を隠し、架空の人物をネット上にでっちあげる。 - インターネットの「時間・地理の無制約性」
・・メール、メッセンジャーなどのツールを使い短時間に集中的に濃密な関係を結ぼうとする。
さらに犯行が成功して金品を窃取した後は、
- インターネットの「無痕跡性」・・・足跡を消して、いち早く姿を隠す。
を利用して、容易に身を隠し、追跡を困難にします。
つまり「ロマンス詐欺」はインターネットが持つ「多様性」「匿名性」をフルに使って偽装して、「時間地理の無制約性」で短時間に被害者をだまして信頼を得て、詐欺の成功の後は「匿名性」を生かして姿をくらまします。
なぜ「ロマンス詐欺」の被害にあう人が後を絶たないのか?
ネットの本質がまだ理解されていない
ロマンス詐欺犯との出会いや人物像は、冷静に考えるとあり得ない、第三者にとっては面白おかしく笑い飛ばすような荒唐無稽なものばかりです。
また、「ロマンス詐欺の手法や金品を要求する手口」にはわかりやすい特徴的なパターンがあるため、すぐに気がつくと思います。
しかし現実には、それなりの社会経験があり、英語もできるような聡明な方でも、ネットの闇に引き込まれて、しばしばロマンス詐欺の被害にあっていることが現実です。
詐欺犯の巧妙な手口もありますが、まだネットが広く使われるようになって20年、なかなかネットの本質とリアルな世界との境界線がはっきりしないことが原因でしょう。
「海外在住者との出会い+英語の会話」があってはじめてロマンス詐欺は成立する
距離や時差の制約や不慣れな英語会話などの障害や制約が「ロマンス詐欺を成立させる基本条件」となります。
逆に言えば、「すぐに会える」「日本語で会話できる」相手とはロマンス詐欺は成立しません。
それらの障害や制約が、相手の不自然な会話や表現、交際の展開のあり得ない状況を被害者に納得させてることになり、次第に詐欺の深みに引きずり込むのです。
当記事では、ロマンス詐欺の被害や手口を独自に分析し、決してロマンス詐欺にあわないための正しい知識をご説明します。
「ロマンス詐欺」の深刻な被害
国内のロマンス詐欺事件の実例
ロマンス詐欺はオレオレ詐欺と異なり、相手が海外のため、警察に届け出ても立証が難しく、そのまま泣き寝入りとなることが多いはずです。
それでも近年しばしば報道されるようになったのは、相当多くの事件が発生しているからでしょう。
ロシア人宇宙飛行士に620万円送金
2020年正月明けに衝撃的な報道がありました。
札幌市の33歳の女性が、ロシア人宇宙飛行士を名乗る詐欺師に「引退したら日本に住みたい」とだまされ、品物を送る前払い金として120万。さらに運送会社を名乗る詐欺師に500万送金してしまいました。
「宇宙飛行士」「運輸会社」とロマンス詐欺の典型的手口ですが、送金口座は日本国内の銀行で、詐欺師のネットワークが拡大していることが分かります。
アメリカ軍兵士を名乗る男に1300万円だまし取られる
2019年12月千葉市の50代女性のケースでは、「君と暮らすためのお金を送る運送料」などと称して20回にわたり1300円もだまし取られてしまいました。

1億円も送金し、罪を犯した病院勤務の女性
2019年3月、ロマンス詐欺に操られた66才の女性が、勤務先の病院で1億近い横領を行い、英国の軍人と称する相手に送金をし続けていた事件が明るみに出ました。
銀行スタッフの機転で防いだロマンス詐欺被害
2020年6月には奈良県で60代女性がロマンス詐欺を信じ込んで、「英国人医師を名乗る犯人が来日するための経費を負担する」名目で海外送金をする寸前に、銀行スタッフの機転で思いとどまる事件が発生しました。
日本在住の不良外国人によるロマンス詐欺
さらに、2020年8月には、日本在住の不良外国人グループによるロマンス詐欺グループが摘発され逮捕者も出ました。
1億円を超える被害を出していたようです。


ロマンス詐欺の被害者へのロングインタビュー
中日新聞が「アメリカ軍人を名乗る相手に1300万円だまし取られたロマンス詐欺の被害者」に詳しいインタビューを行いました。
DVにより離婚した心の隙間に、いかに犯人が入り込み、言葉巧みにお金をだまし取っていくか?具体的なやりとりや、わかっていても引き込まれてしまう被害者の切実な心理が再現されています。動画も用意されています。
接触を、繋がりを持ったら無理だと思います。私も絶対、大丈夫だと自信があったんです。どんな詐欺にも騙されないと。でも簡単にいっちゃってる。
繋がり持っちゃったら多分無理だと思います 。繋がりを持たないように。こういうのがあるっていうことを周知してもらいたい。国際ロマンス詐欺はまだ認知度が低いと思う。
ロマンス詐欺被害者像は
40代以上の女性の被害が目立つ
「ロマンス詐欺」の防止を訴えて、活発に活動しておられる 特定非営利活動法人 M-STEP様の「ストップ ロマンス詐欺」 が2018年5月から12月にかけて実施したアンケート調査では、以下のような被害者像がわかります。
- 「ロマンス詐欺」の被害者の9割は女性、40歳代以上の中高年が多く、6割が未婚。
- 被害額の平均は442万円。最高額は5400万円
- 詐欺犯と出会った場所はSNSがほとんど
- 子育てなどがひと段落して、お金や時間に余裕のある層
- SNSをはじめて間もない
- ITスキルがそれほど高くない
- 現状の生活に満足していないなど心に何かしらの隙がある
女性の被害が目立っていますが、現実には男性の被害も多く発生しているはずです。
しかし男性のケースは女性ほどの被害額が発生しておらず、また羞恥心から表に出ないだけと思われます。
アメリカでは大きな被害が発生し、FBIも警告している
東京・大阪・ホノルルに拠点を置き国内外の調査活動を専門に行っておられるバイリンガル探偵社の株式会社Japan PI様の興味深いレポート
■「数字で見るロマンス詐欺の実態 世界と日本で急増中の理由」
によると、
- アメリカのFTC(連邦取引委員会)の統計では、2019年から2020年にかけて、ロマンス詐欺が2倍に増加し、2020年の被害総額は304万米ドル(約324億円)
- イギリスでは6634ポンド(約99億円)、オーストラリアでは3892オーストラリア・ドル(約32億円)
- 日本では、2020年のロマンス詐欺や結婚詐欺を含む特殊詐欺全体で、件数はおよそ1万3500件、被害額は278億円。
と大きな被害となっています。
特に国土の広いアメリカは、出会いのためオンライン出会いサイトやオンラインデートが一般化しているため、被害も多く、FBIの報告では、オンライン犯罪の中で「ロマンス詐欺は企業狙いのフィッシングメール」に次いで大きな被害を出しています。
ロマンス詐欺犯の実像
ロマンス詐欺犯の居住地はアフリカ、東南アジアが目立つ
上記の株式会社Japan PI様の興味深いレポートによると、「西欧系の白人を名乗って画像を使う」ロマンス詐欺犯の実際の居住場所は
- 地域別の割合として最も多いのはアフリカ、次いで東南アジア
- アフリカでは「ナイジェリア、セネガル、トーゴ、南アフリカ、ガーナ」
- 東南アジアでは「マレーシア、インド、トルコ、フィリピン」
とのことです。
事実、ロマンス詐欺犯のデーターベースを公開しているサイト「ScamDigger.com」を見ると、詐欺犯の大部分がアフリカ、アジアから身元を偽って、白人の画像を使ってアクセスしていることが分かります。
日本発のロマンス詐欺が今後増えていく可能性がある
ロマンス詐欺は、ネットさえあれば実行可能で、発信地や画像を偽装することは簡単なため、すでに日本国内から不良外国人が「海外在住」を偽ってロマンス詐欺を行った実例もあります。
日本はオレオレ詐欺(特殊詐欺)が盛んに行われている土壌があるため、アフターコロナの時代、人と直接会う機会が減るにつけ、特殊詐欺犯がロマンス詐欺に移行して被害が拡大していく傾向も予想されます。
ロマンス詐欺の具体的手口
ロマンス詐欺の出会いの手口、パターン
ロマンス詐欺犯が被害者に近づいていく出会いの手法には、ほぼ以下のような一定のパターンがあります。
- SNS経由のメッセージ、マッチングサービス、出会い・婚活アプリがきっかけ。
- 主にメールやメッセンジャー、LINEを使い、短時間の多数の連絡をよこし返事を求める。
- 「Honey、Baby、Sweetie」といった甘い言葉で一方的に好意を寄せ、熱烈なラブコールがまめに届くようになる。
- 身分証明書や家族の画像・写真を送ってきて安心させる。
- 国際電話やSkypeのようなインターネット電話を使うこともあるが、音声だけのやりとりがほとんど。実際に会う機会はない。
- しばらく経って慣れた頃、さまざまな口実で金品を要求してくる。
相手の人物像、キャラクター
ロマンス詐欺とは「ネット上で行う国際的な詐欺」ですので、リアルで出会っては詐欺になりません。
そのためほとんどケースは、なかなか会うことができにくい、遠い海外在住の
「軍人、医師、軍医、国際ビジネスマン、起業家、船員、パイロット。宇宙飛行士、戦場カメラマン、投資会社社員」
といった人物を偽ります。
ほとんど「それらしい写真が添付された白人男性」です。
アメリカ人やイギリス人が多いですが、ロシア人や北欧人を装うことも多いようです。
また「インターネットの多様性」を利用し、通常で出会う機会はない、
「紛争中のアフガニスタンやシリアに派兵中の軍人や戦場カメラマン」
「世界を飛び回る石油掘削エンジニア」
といった、荒唐無稽の肩書きがしばしば使われます。
さらに、逆に「妻と死別して子供を育てている寂しい独身男性」という平凡な一般人を装うケースもあります。
ただ共通して言えるのは、
- 「軍務で紛争地に派遣中」
- 「大きなビジネスのため長期出張中」
- 「病気の家族を看病している」
- 「エリートビジネスマンで超多忙」
といった理由で「すぐには実際に会えないハンディを持つ、有能だが孤独な人物」「やさしい日本人女性に強いあこがれを持つ人物」として演出されることが多いようです。
海外を舞台とし、複数の詐欺犯が登場する事も多い
さらに、舞台である海外を効果的に演出して信じ込ませるため、
「弁護士、銀行員、外国人友人、税関職員、通関業者、政府/大使館関係者、外国人家族」など、
いかにも国際的に活躍していることを装うため、新たな詐欺犯が登場することも多いです。
この点は、オレオレ詐欺(=特殊詐欺)に似ていますが、直接会う必要が少なく、メールやメッセージを介すだけで「なりすます」ことができるため、いっそう容易に多様な登場人物が出現してきます。
ロマンス詐欺犯が金品を要求する口実や手口
ロマンス詐欺は金品をだまし取ることのみが目的ですので、いずれ必ず何らかの口実で金品を要求してきます。
これまで確認された金品要求の口実は以下の通りです。
オレオレ詐欺と同様、信ぴょう性を高めるため、複数の詐欺犯が役割を分担して、違った口実で金銭要求の連絡してくるケースも多いので、十分にご注意ください。
プレゼントや荷物の送付を口実に金銭をだまし取る手口
- 「贈り物を贈ったが、税関で止められた。税関から連絡が行くので税金を建て替えて欲しい」
→税関職員と称する者から別途連絡が来る。 - 「贈り物を送った。荷物が来たら運賃を立て替えて欲しい」
→運送業者をよそおう者から支払を求められる。 - 「あなたとの結婚するための多額の資金を持ち出そうとして捕まってしまった。罰金を立て替えて払って欲しい」
→出入国管理官、弁護士、警察を称する者から支払を求められる。
税関が個人に経費を請求することはない!
東京税関からも
- 税関を名乗る詐欺被害が増加し、2020年6月以降150件発生している。
- 税関から個人に連絡して金銭の支払いを求めることはない。
などの注意が出ています。
税関関係者からの支払の連絡があったときは、すぐに「詐欺だ」と警察に通報してください。
■東京税関 税関の名をかたった不審な電話・メールや振り込め詐欺にご注意ください
自分や家族の急な不幸をエサに送金させる手口
- 「戦場で撃たれた。治療費や移送費が必要だ」
- 「子供が難病にかかった。治療費が必要だ」
- 「交通事故にあってしまった。緊急に手術が必要だ」
- 「あなたと会うために渡航中、急病にかかって入院してしまった」
仕事の経費立て替えを口実に送金させる手口
- 「商談中の大口ビジネスを成功させるために資金を貸して欲しい」
- 「必ず儲かる投資がある。資金を援助して欲しい」
- 「仕事に使う荷物を送るので一時預かって欲しい」
→運送業者を称する者から手数料を要求してくます。 - 「移動中で持ち合わせが少ない。一時的に立て替え払いをして欲しい」
投資させる、あるいは投資を口実に送金させる手口
- 「君との結婚資金のために投資しよう」
- 「確実な投資先がある。決して損はさせない」
→まず利益分を送ってきて信用させる手口もあります。 - 「オンラインカジノで一緒に楽しもう」
ロマンス詐欺の見分け方と撃退する方法、防ぐ方法は?
1.プロフィール情報の真偽を見分ける
顔写真の真偽を検索して確認
相手から送られてきた顔写真を「Google画像検索」と「Bing画像検索」の画像検索で検索しましょう。
画像検索結果は検索エンジンによって異なりますので、複数の画像検索サービスを使って調べてください。
画像検索結果で、他から流用された写真が使われていることが分かった場合は、無条件にブロックして連絡を断ってください。
相手は詐欺犯です。巧みに言い含められたり、別の新しい詐欺に巻き込まれる可能性もありますから、決して返事を送ったり、問い詰めたりしてはいけません。
プロフィール情報の真偽を検索して確認
写真だけで真偽が確認できなかった場合、送られてきた「プロフィールや氏名」を検索して、比較確認しましょう。
ただし昨今では偽のプロフィールをネット上にあげているケースもあります。
Facebookのページがヒットした場合も、「いいねの数」「友達の数」などで偽装アカウントでないか確かめましょう。
また1つだけの情報ではなく、複数のソースを検索、比較、照合して、慎重に真偽を確認しましょう。
ロマンス詐欺犯データベースを確認する
世界中からロマンス詐欺犯の情報や画像を集めて公開しているサイト「ScamDigger.com」をでは、2万件もの詐欺犯の写真やプロフィールを集め、データベース化して公開しています。
2.相手の不自然な態度を見分ける
ロマンス詐欺とは、インターネットの「国際性」「多様性」「地理的な無制限」「匿名性」「時間・地理の無制約性」といった特性を悪用しています。
あなたもそれを逆手にとって、あなたから追求して、相手の反応から真偽を確認しましょう。
「多様性」を利用して検索して見分ける
検索で複数のソースに名前や肩書きを入れて検索し、確認して真偽を確かめましょう。
本当に活躍している人物なら、ネット上の記事やブログなどに、本人の名前他のいろいろな足跡が見つからなければ不自然です。
「匿名性」「地理的な無制限」を超えたコミュニケーションを求めて見分ける
「ZOOMやSkype」など相手の顔を直接確認できるコミュニケーション手段を要求しましょう。
「相手の姿が確認できる手段を拒否したり、理由をつけて約束を延期する場合」場合は間違いなく怪しいです。
音声だけの電話などに固執して、一般的なテレビ電話やZOOM会議を受け入れないことも見分けるポイントとなります、
しかしテレビ電話に応じたとしても、代役を用意してくる場合もありますので、「過去のやりとりから本人しか知り得ない情報」を問いただすなどして、真偽を確認しましょう。
また
- 「自分の家族や友人をあなたに紹介したい」
- 「あなたのことを私のSNSで紹介させてもらって良いか」
とたずねて反応を見ましょう。
これが架空の人格を演じているロマンス詐欺犯のもっとも嫌がる部分です。
「二人だけの秘密にしたい」「秘密の仕事に就いているから」などと拒む時は赤信号です。
ロマンス詐欺の被害を避けるために必ず注意すべきこと
送金はいかなる場合も拒否する!
どのような誘いがあっても「私は送金はしない」と毅然と対応しましょう。
1度でも送金すると、要求をエスカレートさせてますます追い込まれてしまいます。
懇願されたり逆ギレされるケースもあるでしょうが、冷静に対応して相手の様子を観察しましょう。
金銭目的のため「見込みがないと悟れば」それで連絡が途絶えるはずです。
住所など個人情報は教えてはいけない
「携帯や固定電話の電話番号、住所、具体的な職業、勤務先」などの個人を特定できる個人情報は決して教えてはいけません。
ロマンス詐欺犯も次第に組織化されています。
個人情報を元に、さらに手の込んだ詐欺行為への展開や、国内の犯罪組織と結びついて、海外の犯人の指示で国内の仲間が直接行動に及ぶ危険があります。
メールアドレスなども、捨てアカを使うなど、いざという時は匿名になれるものをお使いください。
もしも実際に会う時は?
非常に少ないですが、相手が来日し「実際に会おう」となる展開もあり得ます。
しかし相手が詐欺犯だったり、組織化され、国内の共犯者とグルになっている可能性もあり、思わぬ事態に巻き込まれる危険性もあります。
相手を信用していても、実際にあうときは十分に注意し、
- 夜間を避け、日中人目の多い場所を指定する
- 予定について家族や知人に知らせておく
- 同行を依頼する
- 面会前に離れたところから観察する
などして、万一の犯罪に備えましょう。
当然の事ながら「国外で実際に会う」際は、最大限の警戒をしてください。
単身は絶対に避けるべきです。
ロマンス詐欺を防ぐには?
しばしばSNSに届く美女やイケメンからの友達申請には特に注意
FacebookなどSNSには、時々の見知らぬ人から「友達申請」が飛んでくることがあります。
すべてとは言いませんが、特に海外から送られてくる「美女」や「イケメン」からの申請のほとんどは、あなたの個人情報を盗み見ようとするか、詐欺行為を目的としているため、相手にしてはいけません。
即、拒否して削除し無視しましょう。
SNSで「友達」にするということは、あなたの「友達リスト」や、あなたの日常を公開することです。
友達リストを知られることで、本当の友達にも迷惑が及ぶこともあります。
原則として知らない人は追加すべきではありません。
(例)Facebookの設定を変更して未知の人物からの連絡を防ぐ
不審人物からのメッセージが「ロマンス詐欺」のきっかけとなってしまいます。
そもそも、まともな人物が、全世界数十億人の人々の中から、あなた宛を選んでメッセージを送ってくるはずがありません。
そんな奇蹟は小説かドラマの中だけです。
すべて拒絶するのが当たり前。反応したら詐欺師の勝ちなのです。
FacebookのようなSNSでは「誰からのメッセージも受け付ける設定」を改めましょう。
Facebookの設定変更方法(Androidアプリ版をモデル)
- Facebookアプリ画面の右上隅「三」をクリック
- 「設定メニュー」より「プライバシーセンター」
- 「重要なプライバシー設定を確認」
- 「Facebookでのあなたの検索」を選択
- 「Facebookでのあなたの検索(下記左)」を次へ
- 「あなたに友達リクエストを送信できる人」を「全員」から「友達の友達」に変更する
- その次の画面の「電話番号」と「メールアドレス」を検索できる人も「友達」または「自分のみ」に変更
- Facebook外の検索エンジンによるプロフィールのリンクは「許可しない」
ロマンス詐欺の実情がわかる書籍のご紹介
当ブログ記事をごらんいただくまえに、ぜひご一読をおすすめしたい本をご紹介します。
ロマンス詐欺に巻き込まれたご自身が、「これを読んで被害が少しでもなくなるために」と書かれたドキュメンタリーです。
「Facebookの友達申請から戦場カメラマンを名乗る男と知り合い、猛烈な求婚を受ける。明らかに怪しいと感じつつも、惹かれてしまう自分を止められない。そんな時に、戦場で負傷した。治療費や私物の輸送費を貸してくれとたのまれるが、、、、」
Amazonの電子書籍kindleでわずか300円、または「kindle読み放題」でご覧になれます。
ダーリンは戦場詐欺師: 実録・国際ロマンス詐欺との1か月 Kindle版
著者のオオイソノサザエさんは、英語もできる非常に聡明な方で、とても詐欺にあうようなタイプではなく、ロマンス詐欺の手口もよく理解されていましたが、それでも「疑いと、この人を信じたい」との想いの間で揺れ動く様子が、克明に描かれています。
同じテーマの書籍の中でも、もっとも真摯な内容で感銘を受けました。
100の解説より、事実を知ることが何よりの参考になることでしょう。
まとめ:
少しでも不審を感じたら抱え込まず周囲の人や有識者に相談しよう
人の好意につけ込む「ロマンス詐欺」は卑劣な犯罪です。
しかも相手が海外では被害を取り戻し処罰することも難しいです。
ネット上には無数の落とし穴が待ち受け、誰しも心の隙のを狙われて、詐欺に巻き込まれる可能性はあります。
しかし、ロマンス詐欺の手口にはわかりやすいパターンがあり、実は誰でもすぐに不審を感じているはずです。それでも真実から目を背けてしまう最大の障害は「信じたい、、、」という「あなたの心の弱さ」でしょう。
詐欺を避けるためには、自分だけで判断せず、第三者の意見を聴き、弱い心を振り切るため、しっかりとアドバイスを受け、縁を切るために背中を押してもらう事も大切です。
どうか、一人で抱えずに、心の許せる友人や相談窓口に相談して、理性的な意見を聴きましょう。
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