手口の詳細と「クリックしてしまった、開いてしまった時の対処方法」について詳しくご説明します。
クロネコヤマト運輸や郵便局など宅配便不在通知の詐欺SMS(ショートメッセージ)とは?
こんな不在通知に注意
詐欺に使われるSMS(ショートメッセージあるいはショートメール)のことを、SMSとフィッシング詐欺(Phishing)を組み合わせて、スミッシング(Smishing)と呼びます。
現在多数配信されている「やまと運輸」の詐欺SMSは以下のようなものです。正しくは「ヤマト運輸」ですが、たまたま荷物が届くタイミングなどで、うっかり信じてクリックしてしまう人が後を絶ちません。
クリックすると、宅配便とは無関係のサイトに誘導され
- 「セキュリティの警告!」
- 「危険、あなたの情報がもれています」
- 「安全のためこのアプリを入れてください」
などと不安をあおられます。
ここで「変だ」と気付かず、あわてて犯人の狙いの行動を取らせることこそ、詐欺SMS(=スミッシング)の狙いです。
「宅配便の不在通知が、関係ないアプリのインストールをすすめるのはおかしい!」
「なぜ宅配便会社がAppleIDやパスワードを入力させるのか?」
と疑問に思って、無視すれば良いのですが、つい不安になって自らマルウェアをインストールしたり、情報を入力してしまった人が、犯人に機器をあやつられたり、個人情報を盗まれてしまうのです。
不在通知の詐欺SMSの2つの手口は?
iPhoneとAndroidで手口は異なる!
偽宅配便SMSは見ただけでは何も悪影響はなく、文中のURLをクリックして偽装サイトに誘導されて被害につながります。
URLをクリックして誘導される偽装サイトは、iPhoneかAndroidかが判別されて、それぞれにあった攻撃方法の偽装サイトに誘導されます。
- iPhoneは不正アプリのインストールができないため、個人情報をだまし取ろうとします。
- Androidは、ユーザーの注意を引きつけて、不正アプリをすすめてきます。
手口1.iPhoneを狙う「偽造サイトで個人情報を入力させ盗む」手口
精巧に作られた偽サイトでIDやパスワードを盗み取る
出展:フィッシング対策協議会
主にiPhoneが狙われる手口です。
SMSのURLをクリックすると、「本物をコピーした精巧な大手銀行、地方銀行、オンライン銀行、dアカウントや、Yahoo!、Amazon、Appleなどのログイン画面」の偽造サイトに誘導し、個人情報を盗み取ろうとします。
「宅配便と関係ないサイトが開くのは変だ!」
と気がついて閉じてしまえば被害はありませんが、あわてて個人データを入力すると盗まれてしまいます。
AppleIDを入力させる手口では、Appleから2ファクタ(二段階)認証のため送られてくる「6桁の確認コード」を引き続き求められることもあります。
うっかり確認コード入れてしまうと、犯人にAppleID乗っ取られてしまいます。
さらに盗まれた情報は犯人に悪用されるだけでなく、リスト化されブラックマーケットで売買されます。
そして、集められ個人情報は、2020年9月に報道された「ドコモ口座の不正引き落とし事件」のような大規模な不正ログイン事件などに繰返し悪用されてしまいます。
偽造サイトは見つかり次第閉鎖されますが、海外のプロの犯罪集団により、日々新しい攻撃方法や偽サイトが次々と生まれるため、対策が追いついていません。
AppleIDを盗み取られると被害は大きい!
2021年5月19日、IPA(情報処理推進機構)様よりも「宅配便の不在スミッシングからAppleの偽サイトでAppleIDを盗まれてしまった相談が多発」と注意が出されました。
5月1日から18日までの間に、iPhoneをご利用の方で、宅配業者を騙る偽SMSを受信後、文中のURLに接続、「AppleIDとパスワードを入力してしまった」という相談が20件寄せられました。相談の中には下記の様なご申告も多く含まれています。 1/2 pic.twitter.com/LkUT2hx8ws
— IPA(情報セキュリティ安心相談窓口) (@IPA_anshin) May 19, 2021
またうっかりApple IDを入力してしまい、大きな被害を受けてしまった方も、注意を呼びかけるtweetしています。
AppleIDが乗っ取られて14000円×21回購入294000円の被害でした。あっという間の事でパスワードが急に変更されて信頼出来る電話番号変えられてカード会社に電話した時には22回目の購入をしている所だったとの事。Appleは夜21時以降連絡出来ないのでカード会社で止めました。皆さん気をつけて😭 pic.twitter.com/xyRodZjh80
— 河上シェフ❄被弾済 (@caravan1979) May 14, 2021
Apple IDを盗まれると、最悪の場合、取り戻すことが非常に困難になってしまい、iCloudに保存した写真や動画を一切失うことにもつながります。
十分に注意すると共に、うっかり入力しても不正ログインを防ぐことができる二段階認証を必ず設定しましょう。
本人確認書類(免許証/マイナンバーカード)をだまし取る手口も!
さらに「本人確認のため」と称して、マイナンバーカードや運転免許証、パスポートなどのコピーを添付させる手口も出てきました。
「宅配便の偽SMSにだまされて運転免許証の画像を送ってしまった」事例も紹介しています。
「不在通知の偽SMSから、佐川急便の再配達受付の偽サイトへ誘導されて、運転免許証を送ってしまった。」という相談が複数寄せられています。 ●偽SMSのURLをタップして偽サイトにアクセスしないでください! ●偽サイトにアクセスしてしまった場合でも、電話番号や本人確認書類を入力しないでください! pic.twitter.com/UrMuEPPcPH
— IPA(情報セキュリティ安心相談窓口) (@IPA_anshin) May 18, 2021
IPA(情報処理推進機構)様「安心相談窓口だより」
「安易に運転免許証など本人確認書類の写真を送信しないで!~ 不在通知の偽SMSで新たな手口の相談が増加中 ~」
「SMS上のURLから開くページには個人情報は入力しない!」
を大原則として対応しましょう。
電話をかけてきて認証コードを聞き取る手口も
IPAの発表によると、偽サイトにIDとパスワードを入力させても、SMSで送ってくる認証コードがないとログインできないため、「クロネコヤマトですが、確認のためお送りした認証コードを教えてください」と電話してきた例も報告されています。
ヤマト運輸とYahoo!より注意喚起が出ています。
認証コードは暗証番号と同じで、電話などで他人に教えることはあり得ません。絶対に伝えないようご注意ください。
■ヤマト運輸:「お電話でセキュリティに必要な認証番号を確認することはありません。」
■Yahoo! JAPAN:「4桁の確認コード(SMS認証番号)は絶対に他人に教えないでください。」
手口2.Androidを狙う「不正アプリやマルウェアでスマホを乗っ取る」手口
Androidが狙われる危険な手口です。
SMSのURLをクリックすると、
- 「セキュリティ向上のため最新バージョンのChromeにアップデートしてください」」
- 「新型コロナ対策のためにアプリにバージョンアップしてください」
などとポップアップが表示されます。
現在多いのか、精巧なクロネコメンバーズの偽サイトに誘導されて、 kuronemoyamato.apk の不正アプリをインストールさせる手口です。
不正アプリは、「○○.apk」と言う形式のファイルになっています。
ダウンロードしようとしても、ここで「OK」を押してしまうと、「提供元不明のアプリ」として「この種類のファイルはお使いのデバイスに悪影響を与える可能性があります。」と警告が出ます。
それでも「OK」としてしまうと、スマホに「偽クロネコヤマト公式アプリ」「Chromeの偽アプリ」「ドコモあんしんセキュリティの偽アプリ」などの不正アプリがインストールされてしまいます。
偽サイトには、「提供元不明のアプリでもOKとするように」などの偽マニュアルも書かれている場合があります。
上の例では、「OK」を押すと「危険なマルウェア」がダウンロードされましたが、セキュリティ対策アプリが検知して、削除に成功しています。
それでもインストールしようとすると「提供元不明のアプリをインストールしますか?」と最終警告が出ます。
ここでインストールしなければ被害はありません。
しかしインストールしてしまうと、有名アプリに似せた偽アプリや「ローミングマンティス」などの悪質なマルウェアを入れられ、
- スマホの個人情報を盗み取る
- 勝手に多数の詐欺SMSを発信され、多額の通信料を請求される
などの被害につながります。
Androidをお使いの方で、もしも「勝手にsmsが送られてしまった」「高額のショートメッセージ使用料の請求が来た」ような被害にあった方は、
- 上記の手口に心当たりがないか?
- アプリ一覧に見覚えのないアプリが入っていないか?
必ずお調べください!
手口3.iphoneを狙う「不正な構成プロファイルをインストール」させ、不正アプリを入れる手口
2021年秋以降増えてきた危険な手口です。
これまでiPhoneは非公式アプリを入れることが困難だったため、手口1.でご説明した「情報をだまし取る」手口ばかりでしたが、新しい手口でiPhoneに不正なアプリをインストールさせようとする手口が登場しています。
- まず構成プロファイルというiPhoneの基本的な設定を書き換えることができるファイルを入れさせる
- 不正な構成プロファイルによってiPhone非公式アフリがインストールできるようになる。
- スマホ事業者の純正アプリに似せた不正アプリをインストールさせて、アカウント情報などを盗みとる。
構成プロファイルは新しいiPhoneを買ったときに、各通信事業者のモバイル通信やWifiの設定変更のために導入することがありますが、悪用されるとiPhoneの基本的な設定を変更されてしまうため、非常に危険です。
「このWEBサイトは構成プロファイルをダウンロードしようとしています。許可しますか? 無視 許可」というメッセージが出た時は、決して「許可」しない要注意してください。
下記のセーファーインターネット協会の記事に詳しい内容が説明されています。
不在通知をよそおうフィッシングメールとは?
クロネコヤマト運輸や郵便局からの不在通知を装っているフィッシングメール
偽の不在通知はSMSが多かったのですが、SMS側で対策されて危険も広く知られるようになったため、次第に迷惑メールに移行してきました。
ヤマトグループの持株会社,ヤマトホールディングスのウェブサイト。「重要なお知らせ」の「ヤマト運輸の名前を装った「迷惑メー…
フィッシングメールをクリックして開いてしまったらどうなる?
クロネコヤマト運輸や郵便局の偽サイトで個人情報をだまし取る
宅配便のフィッシングメールの文中をクリックすると以下のような偽サイトに誘導され、住所、氏名、電話番号の他クレジットカード情報までも入力させられてしまうケースが多いです。
不在通知でクレジットカード情報が必要なはずはありませんが、うっかりしれてしまうと不正使用されます。
また住所や名前もブラックマーケットで売買されて迷惑メールや迷惑電話につながります。
(スマホの場合)不正なアプリをインストールさせる
Androidで受け取った場合、上記の「不在通知の詐欺SMSの2つの手口は?」でご説明したのと同様に、「アプリが更新されました。新しいアプリをインストールしてください」などと称して、不正な非公式アプリを入れさせようとする手口も確認されています
うっかり入れてしまうと、SMSの乗っ取りなど大きな被害につながりります。
※iPhoneではこの手口は使われていません。
ヤマト運輸や郵便局など宅配便不在通知のURLをクリックして、開いてしまったら?
「URLをクリックしただけ開いただけ、開いたページを見ただけ」なら危険はない
「うっかりSMSやメールのURLをクリックしてしまった、開いてしまったけど、大丈夫でしょうか?」
→ご安心ください。クリックしただけ、開いてしまっただけでは感染することはありません。
今はパソコンやスマホのセキュリティが強化されたため、メッセージを見ただけ、クリックしただけで、不正動作をさせるブログラムやウイルス、不正なアプリを入れてしまうことはできません。
そこで犯人はURLをクリックさせて、ユーザーを別のページに移動させて、ユーザー自身に
- 「IDやパスワードといった機密情報を入力」させる。
- Androidやパソコンでは不正アプリや不正ブログラムを「ダウンロード」させインストールさせる。
と、ユーザー自ら行動させるしか犯行を成功する方法がないのです!
つまり、ユーザーが飛んだ先のページで、アプリのダウンロードやインストール、秘密情報の入力をしないかぎり、トラブルに巻き込まれる心配はありません。
「メッセージを見ただけ」「偽サイトを訪れただけ」でも、スマホやパソコンには全く悪影響は残りません。
偽メッセージを削除して、偽サイトの訪問履歴を念のため削除してしまえば、安心して大丈夫です。
不正なサイトに個人情報を抜き取られたのでは?
今のパソコンやスマホからは、どのような方法を使っても、見ただけで個人を特定できるような情報を抜き取られることはあり得ません。
IPアドレスや使っているブラウザの情報などは伝わりますが、全くの匿名情報で個人を特定することは不可能です。
またお使いのWi-Fiやネットワークにも何の問題もありません。
詐欺サイトからAndroidにインストールしてしまった不正なアプリの削除方法は?
1.(必須)すぐに通信を遮断しましょう!
不正なアプリはSMSを勝手に送信するものが多いです。すぐにスマートフォンを「機内モード」にして通信を遮断して被害の拡大を止めましょう。
2.(省略可)不正なアプリを削除(アンインストール)する!
「設定」-「アプリ」から、不正なアプリを見つけ出して、アンインストールできる場合もあります。
アプリの一覧を「最終更新」など使用した時間順に並べて、インストールしてしまった不正アプリを見つけ出します。
「郵便局」「ヤマト運輸」「グーグルChrome」などに似せたアイコンになっているケースが多いので、怪しいものは削除してください。
しかし、怪しいアプリを消去したところで、本当に削除されたか確認できません。悪影響が残っている可能性もありますので、初期化した方がよいです。
3.(必須)スマートフォンを初期化しましょう!
不正なアプリが何をしたかは不明です。思わぬ悪影響がスマートフォンに残っている可能性が高いため、データなどがバックアップされていることを確認して、スマートフォンを初期化しましょう。
初期化するとデータもすべて失われるため、スマホの機種変更をするときと同様にデータをバックアップなどする必要があります。Androidの場合はGoogleにバックアップがとられているはずですが、念のため確認しましょう。
機内モードになっているため、SMSを送られる心配が無いWi-Fiに接続して作業する事が出来ます。特にLINEのトーク履歴のバックアップはお忘れ無く!
初期化後バックアップからアプリなどを復元できますが、不正なアプリは復元されませんので初期化すれば完全に安心となります。
ヤマト運輸や郵便局などの詐欺サイトに個人情報を入力してしまったときは?
IDやパスワードを入れてしまった時の対処方法
ログインして変更できる場合は、すぐに該当のサービスのパスワードを変更しましょう。
変更方法が分からない場合、変更できないときは、各サービスのカスタマーサポートに連絡して、詐欺サイトに入力してしまったことを伝え、止めてもらいましょう。
また、同じパスワードを他のサービスに使い回していた場合は、犯人に使われる危険がありますので、そちらも忘れずにパスワードを変更して下さい。
パスワードの使い回しは、非常に危険ですので、止めましょう。
ドコモIDなどキャリアのパスワードを入力してしまった場合は、キャリア決済が悪用される危険があります。
キャリア決済をされたときは確認メールが届くはずですが、念のため、利用履歴も確認しましょう。
AppleIDとパスワードを入れてしまった時は?
ログインできる場合
お持ちのiPhoneなどでログインできる場合は、大至急ログインしてパスワードを変更しましょう。
■Appleヘルプ:Apple ID のパスワードを変更する
ログインできない場合
以下のヘルプページを参考にしてパスワードをリセットしたり取り戻すことができる場合もありますので、至急対応しましょう。
■Appleヘルプ:Apple ID の不正利用が疑われる場合
よく分からないときは、とにかく大至急Appleのサポート、
https://support.apple.com/ja-jp/contact
電話番号 0120-277-535
に連絡して、決済や不正購入の被害を防ぎましょう。
クレジットカード番号を入力してしまった時の対処方法
犯人は入手したクレジットカードをすぐに悪用しようとします。
大至急、犯人より先に、カード会社に連絡して、詐欺サイトに入力してしまった事情を伝え、カードの利用を停止してもらいましょう。
連絡をしておくことで、被害の拡大を止めることができますが、連絡が遅れた場合は、補償されないこともあります。
免許証やマイナンバーカードの画像を送ってしまった時の対処方法
免許書は番号が偽造などに悪用される可能性があるため、至急所轄の警察署に届けて相談しましょう。
マイナンバーカードには重要な個人情報は記載されていないため、そのまま悪用されることは考えにくいですが、お住まいの自治体の窓口か「マイナンバー総合フリーダイヤル 0120-95-0178」にご相談下さい。
ヤマト運輸や郵便局など宅配便不在通知の被害を避ける4つの対策
「宅配便の不在通知のSMS」はすべてニセモノ。詐欺!
ぜひ覚えてください!「宅配便大手3社、ヤマト/日本郵便/佐川急便はSMSの不在通知は出してない!」
どの会社もSMSによる不在通知は発信していないと明言しています。
■ヤマト運輸の名前を装った「迷惑メール」および「なりすましサイト」にご注意ください
日本郵便
■当社の名前を装った迷惑メール及び架空Webサイトにご注意ください。
佐川急便
■佐川急便を装った迷惑メールにご注意ください
「フィッシングSMSや詐欺メールは見破ることはできない」を原則としよう
今のフィッシングSMSやメールは進歩し、見ただけでは本物と区別がつきません。
「https://~のURLは安全」など昔の常識は通用しなくなり、専門家でも見分けることができない精巧なものが出現しました。
「どれだけ気をつけても、うっかりクリックしてしまう可能性がある」事を認識して、、以下のように対応しましょう!
対策 1.「文中のリンクはクリックしない」
SMSやメール文中のURLは、よほど確信があるもの以外はクリックしてはいけません。しばしば
「パスワードの変更が必要です」
「情報が正しいかご確認ください」
などの記載がありますが、そこのURLをクリックせず、必ずサービスの本サイトを探して、本サイトに記載されている記載やリンクをたどりましょう。
また本サイトに「詐欺メール/SMSに注意!」の警告が出ていることも多いですからあわせて確認しましょう。
そもそも、URLが記載されているSMSは「怪しい」と疑うことからはじめましょう。
今では
が常識です。
対策 2.「感情を揺さぶられるSMSやメールを受け取ったら、まず冷静になり、疑う習慣を身につける」
詐欺犯は「危険」「緊急」「至急」といったキーワードで、ユーザーの心を揺さぶり、「思わずクリック」「つい情報を入力」させようとします。
またユーザーの心を揺さぶるのは「不安」だけでなく、「おめでとう。キャンペーンに当選しました」「新型のiPhoneが当たりました」といった「幸運」「格安」のようなラッキー・キーワードも使われます。
「心を揺さぶられた」時は、まず深呼吸して冷静になり、「ほんとかな?詐欺ではないか」と疑う習慣をつけましょう。
これは詐欺メールやSMSだけでなく、すべての詐欺行為防止に役立つ秘訣です。
対策 3.大切なアカウントには必ず二段階認証を設定しましょう!
詐欺SMSやフィッシングメールはますます精巧になっています。
どんなに気をつけていても、「うっかりだまされて、大切な情報を入力してしまう」リスクは誰にでもあります。
そこで大切なアカウントには必ず二段階認証を設定しておきましょう。
たったこれだけのことで、第三者に不正ログインされる可能性がなくなるのです。
上にも書きましたが、偽不在通知にだまされてAppleIDを入力してだまし取られる不幸な被害が続出しています。
Appleに相談しても、やってもらえることはアカウントを凍結して、再取得するだけで、それまでiCloudやスマホに保存したデータはすべて失うことになってしまいます。
後で後悔しないためにも、Apple、Google、Microsoft、Amazonなどの最重要アカウントは二段階認証をすぐに設定しましょう。
アカウントに二段階認証(二要素認証)をしておけば、万一パスワードが他人に使われても不正ログインされる心配ありません。「アカウントの乗っ取り」も起きませんし「セブンペイ事件」も「ドコモdアカウントの不正ログイン」も二段階認証があれば防げました[…]
対策 4.スマホ、パソコンのOSやアプリを常に最新版に更新して脆弱性の穴をふさぐ
現在ではパソコンやスマホなどのセキュリティが強固になってきたので、以前のように簡単に感染させることが不可能になっています。
そこで犯人はユーザーをだまして不正なアプリをインストールさせ、デジタル機器やアプリ、ソフトの欠陥を利用して犯行を行います。
この欠陥を「脆弱性(ぜいじゃくせい)」と言います。
「脆弱性」が発見されると製造元は急いで欠陥を修正して、アップデートを行います。
しかし「アップデートが適応される前に、脆弱性を利用してユーザーのデジタル機器を操ろう」とする犯人との戦いが続いています。
したがってユーザーは「スマホやパソコンのアップデート」「アプリや主要ソフトのアップデート」の通知を見たら「できるだけ速くアップデート対応」しなければいけません。
きちんとアップデートをしているだけで、「脆弱性を突かれて感染するリスク」は防ぐことができます。
その他の詐欺SMSやメールの被害を避ける対策は?
うっかりクリックしても安心~「セキュリティ対策アプリ」を入れよう!
気をつけても「うっかりクリックしてしまう」ことは誰にもあります。
また「あわててダウンロード」することもあるでしょう。
それを防ぐために、セキュリティ対策アプリやソフトを入れましょう。
セキュリティアプリは、ウイルス対策の他に、「メールやSMSのリンクが正しいか?」「ダウンロードするのが正しいか?」判定する機能を持っています。
これらのアプリを入れておくと
- うっかり文中のURLをクリックしたとき、「あやしいぞ!」と警告を出し、リンク先に飛ぶことを防ぎます。
- 飛ばされた先で、うっかり不正アプリをインストールしようとしても、警告して防いでくれます。
今のWindowsには標準でウイルス対策機能は完備されていますが、うっかりを防ぐ機能は含まれていないため、セキュリティソフトは十分に効果があります。
「今ではスマホもパソコンもセキュリティが強化されているのでセキュリティアプリやウイルス対策アプリは不要」との意見があります。スマホの安全性は高まっていますが、犯罪の手口も変化し高度化しており、被害をあわないためには「セキュリティアプリは必要[…]
信頼できないセキュリティアプリは入れてはいけない!
アプリストアには、無料のものから無数のセキュリティアプリがありますが、「ただより高いもの」はありません。
- 「セキュリティ」を看板にしながら、別の目的でつくられたものも多い
- 慈善事業で無料アプリを配るわけがない
どうか、セキュリティアプリだけは、上記の無料試用可能なサービスでご紹介しているような「大手で有名」「実績のある」アプリを選択してください。
「デジタル遺品やデジタル遺産の継承~デジタル終活」のために「パスワードマネージャー(パスワード管理ツール)などアプリやサービスを使いたいが、いろんなサービスがありすぎで、選択に迷ってしまう」という方のため、「アプリやオンラインサービスを選ぶ[…]
くれぐれも広告メールやポップアップ広告で押し売りしてくるようなアプリに手を出してはいけません。
オンラインでURLやファイルをスキャンしてくれるサービスもあります
届いたメールの不審なURLや添付ファイルをスキャンしてくれるオンラインサービスがあります。
おすすめはGoogleが運営している「VIRUSTOTAL」。
なんと全世界の100種類近くのセキュリティサービスを同時に使って徹底的にスキャンしてくれますのでかなり安心。しかも無料です。
使い方は以下の当社ブログ記事をご覧ください。
個人情報を盗んだり、ウイルスを感染させようする詐欺メール(フィッシングメール)や詐欺SMS(スミッシング)、そして「SNSのメッセンジャーで友達から届く詐欺動画」など、あなたをだますメッセージが毎日たくさん飛んできます。変な日本語もなく[…]
ご自身のメールアドレスやパスワード、電話番号が流出していないか調べるには?
定評ある「個人情報流出確認WEBサービス~Have I been Pwned(HIBP)」をおすすめします。
無料で簡単・確実にチェックしてくれます。
詳しくは当社の下記ブログ記事をご覧ください。
これまで無数の企業やサービスから個人情報が流出していますが、「自分の電話番号やメールアドレス、パスワードの流出をチェックできるサービス」の中で、もっとも信頼でき安全な確認サイトが「HIBP~Have I been Pwned(私はやられてい[…]
まとめ:
「やってはいけないこと」を理解し、アップデートきちんしていればフィッシングSMSや詐欺メールは怖くない!
きちんと対策しておけば、過度に心配する必要はありません。
基本的に今のパソコンやスマホはかなり安全で、だまされない限り個人がサイバー攻撃にあう心配はありません。
- 「セキュリティアプリを入れておく」
- 「OSやアプリの更新=アップデートをきちんとやっておく」
といった基本的なセキュリティ対策をちゃんとやっておけば、あとは自分が少しだけ気をつけて、「不用意なクリック」をしたり「大切な情報を安易に入れてしまう」ようなうっかりミスさえ避ければ危険はありません。
以下の当ブログ記事でも詐欺を見破る具体例をご紹介しています。併せてご覧ください!
「私のスマホやパソコンがハッキング、感染しているかも、、」本当にハッキングされているか確実に調べる方法は?
ネット上のデマや悪質業者の広告を信じてはいけない!
当ブログでご説明しているとおり、スマホやパソコンに突然現れる「ハッキングやウイルスの警告」は広告目的の詐欺警告がほとんどです。
しかし、まれとは言え、時には「不正なアプリをインストールされた」「アカウントを乗っ取られた」などが原因で本当にハッキングされることもあります。
「本当にハッキングされているかも、、」とどうしても心配なときは、ハッキングやウイルス感染などの調査を行っている専門会社に調査を依頼しましょう。
しかし、ネットで調べると、ハッキング調査を探偵や興信所が行っているところが見つかりますが、パソコンやスマホのセキュリティが強化されている現在、ログ解析などのハッキング調査は高度な技術と実績を持つ専門家しかできません。
より正確な情報を安全に調べるには、ハッキング調査の専門業者に相談しましょう。
おすすめのハッキング調査会社:デジタルデータフォレンジック
デジタルキーパーも貴重な情報を提供いただいている「デジタルデータソリューション株式会社 の《デジタルデータフォレンジック》」は、官公庁、警察・捜査機関からの信頼も厚い、国内随一の高い技術と実績を持つサービスです。
累計の相談件数は1万4,000件以上。国内売上11年連続No.1のデータ復旧技術を利用して、デジタル遺品の調査・データ抽出を受け付けています。
相談~調査の見積もりまでは無料で対応してくれるので、まずは一度相談してみるとよいのではないでしょうか。
「※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています。」
SMS(ショートメッセージ)を悪用する「スミッシング詐欺=SMSフィッシング詐欺」の被害が再び広がっています。ドコモ、日本郵便、Amazon、楽天の宅配の不在通知から、銀行の通知をよそおうものまで、フィッシングメール以上に被害が広がって[…]