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やっと国会で取り上げられた「デジタル遺品問題」しかしアナログ時代のままの政府見解【全文掲載】

2020年1月28日串田衆議院議員のデジタル遺品についての質疑
すでに社会問題として顕在化しているデジタル遺品問題。マスコミでも頻繁に取り上げられますが、いまだに政府で法制化やルール作りの機運は全く見られません。そんな中で2020年1月28日国会で注目すべき答弁があり、はじめて「デジタル遺品問題」が国会の場で討議されました。しかし残念ながらデジタル遺品問題の解決に向けた動きはありません。質疑の全文を掲載し、改めてこの問題を考えたいと思います。
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国会ではじめて!?衆議院財務金融委員会で「デジタル遺品」についての質疑が実現した

すでに社会問題になっているのに、なぜか政府が取り上げない「デジタル遺品」問題

デジタル遺品のトラブルは耳にされたことも多いと思います。
「故人のスマホが開けない」
「故人が投資をしていたはずだが、確かめようがない」
「故人のSNSやブログを何とかしたい」
「無駄な会費を止めたいが連絡先が分からない」

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デジタル遺品管理の大変さに悩む遺族

またデジタル遺品で困らないために「デジタル終活をすすめよう」という話題も多く、しばしば雑誌や新聞、テレビでも取り上げられます。当社も加盟している日本デジタル終活協会は活発に啓蒙活動を続けていますし、毎日のようにお問い合わせがあります。

ところが、このようにすでに社会問題化しつつあるデジタル遺品やデジタル終活問題について、政府で議論に上った例は今までありません

日本維新の会・串田誠一衆議院議員が「デジタル遺品」を国会で質問した

そんな中で2020年1月28日「衆議院財務金融委員会」の「平成三十年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案」の審議で、日本維新の会の串田誠一議員(神奈川6区選出)が明確に「デジタル遺品」と言う言葉を使って、政府に討議を求めました

結果としては、政府側からなんら回答は得られず、大いに失望してしまいました。また逆に「政府が全くデジタル遺品問題について課題を認識しておらず、今は何もするつもりがない」ことが明らかになり、デジタル終活の必要性を再認識することになってしまいました。

デジタル遺品問題は、私たちの生活に、すでに多くのトラブルや悲しみをもたらしていることは明らかですが、政府の現状認識には大きな隔たりがあります。

本日はそれを理解していただくために、あえて討議の全文を書き起こし、「デジタル遺品」と「デジタル終活」について改めてお考えいただきたいと思います。

故人のデジタル遺品について、政府側見解のまとめ

最初に政府側の見解をまとめると以下のようになります。

  1. デジタル遺品とは「スマホやパソコン上のデータだけでなく、”インターネット上の登録情報(クラウドやサービスのデータや、アカウント=ID、パスワードも含む)”と定義づけられる。
  2. 形がないデジタル遺品(故人が契約して遺族が存在を知らない金融機関など)の調査は困難だと思うが、たとえば「税理士などに依頼してひろく金融機関に口座の有無などを確認する」とか、金融機関からの連絡・通知を見つけて自分で探して欲しい。
  3. 政府はすべての金融機関から届け出られた取引情報を持っているため、漏れなく相続税課税はできる。遺族に情報共有はできない。
  4. 遺族がID やパスワードが分からず引き出せない金融機関も相続税の対象となる。

政府側の見解は、全体を通して「通帳とハンコ時代の金融取引」をそっくりそのまま踏襲しているだけで、「ペーパーレスとかアカウント( ID 、パスワード)の認証という新しい金融取引の形態」について、今のところ全く考慮しておらず、危機感も切迫感もないことがよくわかります。

以下全文をぜひご覧ください。

 

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