【2021最新】ネットストーカーから自分を守るには?手口と対策から特定されず被害を防ぐ方法

【最新情報】ネットストーカーのすべて~手口と対策から被害を防ごう
ネットストーカーの被害が増大しています。ストーカー行為は昔からありましたが、プライバシーをネット上に公開することが増え、検索で容易に情報を集めて個人を特定することができる現在、被害はより深刻になっています。「人はどうしてネットストーカーになってしまうのか?」からネットストーカーが使う手口や技術から個人の特定を避け、解決のためストーカー規制法などの対策まで、最新の事例を元に詳しくご説明します。
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ネットストーカーとは

ネットを使ってストーカー行為をすること

ストーカー(stalker)とは「つきまとい」をする人のことを指しますが、ネットストーカー(Netstalker)とは、ネットを使って、またはネットの機能を悪用して、特定の人物を特定ししつこくつきまとったり、個人情報を収集してネット上で公開したりするサイバー犯罪を言います。

別名、サイバーストーカー(Cyberstalker)とも言われます。

女性が被害にあいがちと思われますが、警察沙汰にならないだけで、男性の被害も多く、実際の件数の男女比はほぼ半々と言われています。

 

ネットストーカーは犯罪です

ストーカー被害が広がった2000年になって「ストーカー規制法」(正式名:ストーカー行為等の規制等に関する法律)か制定され、つきまといや無言電話といった行為が犯罪として罰せられるようになりました。

その後、ストーカー行為がリアルの世界よりネット世界に移行し、凶悪な犯罪も繰り返されたため、それに対応すべく2013年と17年に改正ストーカー規制法が施行され、メール、SNSなどの連続投稿や、悪意のある執拗な投稿などのネットストーカー行為も処罰の対象になりました。

 

どこからがネットストーカー行為となるのか?~ストーカー規制法から知る

ストーカー行為とは具体的に、警視庁によるとストーカー規制法によって、

  1. つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき等
  2. 監視していると告げる行為・・「いつも見ているよ」「近くにいるよ」などの言動や投稿
  3. 面会や交際の要求
  4. 乱暴な言動
  5. 無言電話、連続した電話・ファクシミリ・電子メール・SNS等
  6. 汚物等不快感や嫌悪感を与えるもの送付
  7. 名誉を傷つけるよう会話やメール
  8. わいせつな写真やメールなどで性的しゅう恥心の侵害

と定義が定められています。

しかし、以上のような言動は、通常の人間関係の中でも恋愛感情の行き違いや勘違いによって起こることで、またそれぞれの人の主観的な判断でも大きく異なります。

そこで、警察ではストーカー行為として、処罰の対象になるのは、

  • つきまとい他の迷惑行為を繰り返して行うこと
  • 身体や住居等の安全や平穏、名誉が大きく害されるか、行動の自由が著しく害された時

とされています。

 

ネットストーカーは無視せず「No」を伝え、証拠を集めておく

上記のことから、ネットストーカーを犯罪として成立させて処罰を受けさせるには、

 「伝えても聞き入れられず、繰り返し被害にあっている!」

 「著しく安全や自由が損なわれている!」

ことを証拠をつけて証明しなければなりません

つまり

  1. 無視せず、相手に明確に「ストーカー行為は迷惑だ」と「No」を伝える
  2. それでもやめない場合は、具体的な被害内容と証拠を集める。
  3. 警察に相談し、告訴する。

ことが必要となります。

ストーカー行為を受けて辛く不安な中でも、ストーカー犯に負けないためには、証拠として、

  • ストーカー犯から送られてきた通信や連絡の内容と日時の記録
  • ストーカー行為の具体的な音声や写真
  • 医師の診断書など具体的な損害を証明する記録

を確実に確保しておきましょう。

警察のネットストーカー相談窓口

警視庁総合相談センター 相談内容に応じて相談窓口等を案内してくれます。

電話:#9110 又は 電話:03-3501-0110(代表)  危険が迫っているときは緊急ダイヤル「110番」

 

ネットストーカーの心理や特徴

 

犯罪精神医学の第一人者である精神科医の福島章氏の「ストーカーの心理学(PHP新書)」は、「なぜ普通の人間がストーカー犯になってしまうのか」客観的に説明されており、ご一読をおすすめします。

またストーカー規制法でストーカー犯を取り巻く状況がどう変わったのか詳しく解説され、精神医学面からだけでなく、実例からストーカの行動分析に基づく被害防止策まで、詳しく解説されている良書です。

その中で、福島氏はストーキング犯の心理を5つのタイプに分類しています。

  1. 精神病系ストーカー
    ・・精神病的な恋愛妄想、関係妄想でストーキングをする。非現実的に有名人につきまとうなどのケースが多く、数は多くない
  2. パラノイド系ストーカー
    ・・強い妄想からストーカーになるが、それ以外は正常でむしろ論理的なタイプが多い。
  3. ボーダーライン系ストーカー
    ・・境界人格障害、病気ではないが、人格が未成熟なため、自己中心的で、相手の立場が理解できず、相手を支配しようとする不安定なタイプ。世の中にはかなり多い。
  4. ナルシスト系ストーカー
    ・・自己愛性人格障害、あまりに自信や自負心が強すぎて、「受け入れられない/拒絶されたこと」が許せない。
  5. サイコパス系ストーカー
    ・・反社会的人格障害、自分の欲望をストレートに押し付ける。強引で、凶悪犯罪につながる。

その中でも、「ネットストーカーの特徴」としては、ネット技術を駆使しなければ成立しないため、通常のストーカー犯以上に、知的水準も高く、一定の経済力も必要です。

そのため、「2.パラノイド系」や「5.サイコバス系」ストーカーが目立つ印象があり、危険性が高いと言えるでしょう。

 

それでは、ネットストーカーはどのような手口で、被害者にアプローチしてくるのでしょうか?

通常のストーキングと異なる、2つの手口をご紹介します。

 

ネットストーカーの手口その1「モザイクアプローチ」

ネットストーカーは「モザイクアプローチ」で個人情報を突き止める

ネット上での断片的な個人情報や、写真、位置情報などの無数の情報は、ひとつひとつには大した意味はないようでも、パズルのようにたくさんの情報を組み合わせて推測を深めていくと、真実に近づくことができます。

このような手法を「モザイクアプローチ」と言い、ネットストーカーの基本的な手法です。

大変な手間がかかる作業ですが、異常心理にとりつかれたネットストーカーは、常人が想像できない集中力で、情報を組み合わせて真実を知ろうとします。

 

ネットストーカーのモザイクアプローチの実例

実例1.アイドルを襲ったネットストーカー事件

2019年秋に「26歳のアイドルが自宅でネットストーカーに襲われて、27歳の犯人が住居侵入と強制わいせつ致傷の実刑判決を受けた」事件が発生しました。

この犯人が使った手口こそモザイクアプローチそのものでした。

 

この事件の裁判資料から以下のようなモザイクアプローチの事例が分かっています。

  1. 犯人は、まず「アイドルのSNS投稿写真の瞳に映りこんでいた風景」を拡大し、最寄り駅を割り出した。
  2. 投稿写真の背景に写ったカーテンの柄を探してマンションを特定し、部屋位置も確認した。
  3. 「アイドルが自室からライブ配信をしている最中」に各部屋のインターホンを鳴らして回り、ライブ配信にチャイム音が鳴ったことで、正確な部屋を特定して犯行に及んだ。

 

実例2.街がどの写真一枚からほぼ自宅の位置が特定されてしまう

以下は2020年9月15日の日本テレビのバラエティ「スッキリ」の特集「近年増加しているSNSトラブル」でモザイクアプローチの実験として紹介された事例です。

[実験の内容]

「犬と共に微笑む女性の自撮り写真。背景は路上で、マンホールと歩道のガードレールが写っている。ここからどれだけの情報が割り出せるか?」

結果は、この写真だけで、ほぼ自宅の位置が突き止められてしまいます。

  1. 「ガードレールの写真」から「どこの区で撮ったか」が分かる!
    ・・歩道のガードレールの色は23区ごとに異なるため区が特定できてしまいます。
  2. 「マンホールの写真」から正確な場所が特定できる!
    ・・マンホールの「フタの柄」、フタに書かれている「識別番号」から200m近くまで特定可能です。

 

今ではネットのおかげで簡単に情報収集と分析ができてしまいます

ガードレールや建物も、Googleなどの画像検索で容易に似たものが探し出せます。

また「散歩の投稿」と書かれていれば、「散歩は自宅の近くだ」と推察でき、他で投稿された、断片的な情報、たとえば「電柱の広告」「近くのマンション」「自宅のカーテンの柄や玄関ドアのデザイン」などを組み合わせれば、自宅を特定することは容易でしょう。

 

マンホールのフタの記号でこれだけの場所が特定できる例
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ネットストーカーのイメージ

 

 

ネットストーカーの手口その2「ストーカーウェア」

ストーカーウェアとは他人を監視したりスマホを遠隔操作するアプリ

スマホやパソコンにインストールすることで、使う人を密かに監視するだけでなく、さまざまな情報も盗み取ったり、外部からスマホを遠隔操作する危険なアプリのことを「ストーカーウェア(stalkerware)」と言います。

またネット上の情報を集めて分析すれば、かなりの個人情報を得ることができますが、ストーカーウェアを入れられてしまうと、通話も写真もメールも、「スマホ上のあらゆる情報や行動が犯人に筒抜け」になります。

最大限の注意や警戒が必要です。

 

ストーカーウェアの実例

実例1.Androidスマホにストーカーウェアをインストールされた

今では公式ストアではストーカーウェアに使われる悪質アプリは配布されていませんが、非公認のストーカーウェアは販売されています。

しかしAndroidスマホにストーカーウェアをインストールすることは簡単ではなく、「設定を変更して非公認アプリのインストールを許可する」「アプリをダウンロードしてインストールする」という手順が必ず必要となります。

そこでネットストーカーは

  • 便利なアプリを入れてあげよう
  • ウイルスに感染していないか、を調べてあげよう
  • 新しいスマホをプレゼントしよう

などの口実で、被害者のスマホを一時的に手に入れ、ストーカーウェアをインストールしようとします。

実例2.iPhoneの位置情報を奪われた

iPhoneは非常にセキュリティが強固なスマホで、構造上Androidのようにストーカーウェアをインストールすることはできず、iPhone用のストーカーウェアは存在していません。

そこで「iCloudのIDとパスワードを使って、iCloudの機能を悪用する」方法で、パソコンからiPhoneの位置を盗用するツールが出回っています。

 

 

ネットストーカを避ける対策は?

モザイクアプローチを避ける対策は?

SNSの投稿、特にTwitterの不特定多数への投稿は注意

SNSはTwitterやInstagramのように不特定多数に容易に拡散するものと、FacebookやLINEのように一定の範囲にだけ投稿するものに分かれます。

不特定多数に拡散されてしまうSNSには、例えば生活圏内の地名や店名など、個人を特定できる情報や写真は流してはいけません。
カメラの性能がアップしたため、瞳に映った映像から駅を特定されてストーカー行為を受けた例もあります。

匿名とは言え、投稿内容をモザイクアプローチされると、比較的容易に本人や居所を特定される危険は高いです。

また、「自宅や旅先でくつろぐ写真」「ネット上の日記」なども、異常な心理状態にあるストーカーには、過激な行動につながるきっかけを与えてしまう可能性もあります。

なお、FacebookやLINEのような特定の友達だけを対象にしたSNSも、いったん送信した投稿はコントロールできず、拡散のリスクは常につきまといます

たとえば、「いいね」した友達のアカウント経由で調べられたり、友達の誰かのアカウントが流出してしまうと、友達の投稿から、名前や職業などの個人情報にたどり着かれることもあります。

動画の投稿、リアルタイム配信は特に注意!

近年、投稿の主流は写真から動画に写りつつあります。

しかし動画は写真に比べて、映り込む範囲が広く、チェックも大変で、その結果思わぬ映像が拡散するリスクが高まります。

背景から窓や鏡に映り込む映像も含めて、写真以上に十分に注意が必要です。

特に後からチェックができないリアルタイム配信は、ドアチャイムを鳴らすなど、外からの音を頼りに部屋を特定された例もありますので、「自宅からの配信は避ける」などの慎重さが絶対に必要です。

 

赤ちゃんやお子様の写真は、未来を考えて注意が必要

「かわいいお子様が入学式の校門前でピースサインをしている写真」をネットでしばしば見かけます

また「生後間もない、愛らしい赤ちゃんの写真がSNS上に投稿される」ことも普通です。

しかし「誕生日」「顔写真」「指紋」「学校名」など、本人を特定できる個人情報や、将来本人が見て「恥ずかしい写真」も掲載されることがあり、「お子様のプライバシーの権利」について、意識不足を感じる投稿も見られます。

ご両親の義務として、一時の親の満足感のために、安易に公表することは慎むべきと思います。

  • いったんインターネットに流れ出た写真は取り返すことができません。
  • 将来、その写真がどう使われて、成長したお子さんにどのような影響を与えるか予測できません。

未来のお子様の安全に直結する、モザイクアプローチに情報を与えることにならないか?考えて投稿しましょう。

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ストーカーウェア(遠隔監視アプリ)を避ける対策は?

上に書いたとおり、ストーカーウェアをインストールするためには、犯人は一時的に被害者のスマホを手に入れてインストールや設定作業をする必要があります。

つまりストーカーウェアを防ぐには「犯人に手渡さないこと」「ストーカーウェアが入れられたスマホを使わない」ことが最も大切です。

  • スマホにはしっかりとロックをかけて、友人、家族と言えども決して他人には使わせない
  • 人からもらったり、購入した中古スマホは最初に「完全に初期化」してから使う。
  • 公式ストアで配布されていないアプリは決してインストールしない
  • Apple ID、Google IDなどスマホの位置情報が伝わるアカウントは決して他人には教えない

ことを守りましょう!

「スマホは使いにくいみたいだね。設定を変えて使いやすくしてあげよう」

「便利なアプリを入れてあげよう」

など、知り合いからの甘い言葉にも十分な注意が必要です。

男性に、女性が言葉巧みに言い寄り、スマホに不正なアプリを入れさせて、個人情報を抜き取り脅迫するような犯罪も発生しています。

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会社支給のスマホには監視アプリが入っていることを意識する

なお勤務先からスマホを支給されている方は、ほとんどの場合「会社がスマホの使用内容や位置情報を把握する」ための管理アプリMDM(Mobile Device Management)がインストールされているはずです。

これらは会社の資産や機密を守るため、社員が合意して使われている限り違法ではありませんが、会社の管理者が業務目的以外に監視アプリを悪用して、社員のプライバシーをあばくなどストーカーウェアと同様に使っていた事件も発生しました。

「会社スマホは業務時間外は電源を切っておく」

「私用には決して使用しない」

など、「見られている」ことを意識して使用するようお奨めします。

 

 

まとめ:
ネットのストーカーの心理を知り、被害の拡大を防ぎましょう

少し考えて見ると、ネットやSNSがこれだけ発達する前は、プライバシーを人前にさらすことはほとんどありませんでした。
しかし今では、「自分が日常何をしているのか、どんなことを考えているか」などをあまりに普通にネット上に公開してしまっています。
ネットストーカーが増大している原因は、あまりに不用意に自分のプライバシーを公開がしていることにあるのは間違いありません。

普通の人がデジタルを使うようになってまだ20年、スマホはほんの10年ほどです。
便利さばかりが先行し、まだ基本的な使い方やマナー、ルールを確実に理解されていません。

SNSやネットへの公開は

  • 「公開したら最後、世界中に広がる可能性がある」
  • 「検索技術により、膨大な情報の中から容易に特定される可能性がある」

ことを知ることは今を生きる基本的なリテラシーだと思います。

ぜひ少しだけ考えてから投稿するようにしましょう。

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