災害や異常気象に強いデジタルへデータの変換をすすめる重要性とは?

東日本大震災の津波の惨状
新型コロナの脅威そして深刻な異常気象や未曾有の災害に直面している私たちは、いかに自分の資産や思い出の品を守ればよいでしょう?
発想を転換して「アナログ(物としての所有)からデジタルへ」の移行を進めることが答えとなるでしょう。しかしデジタルは意外に災害に弱く「デジタル防災」の視点も必要です。

東日本大震災の教訓や国の資料を元に、デジタル化とデジタル防災の必要性をご説明します。
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命の次に大切なのは、生きてきた証や思い出

東日本大震災から得られた教訓

がれきの中からアルバムを救い出す自衛隊の姿、、、

2011年3月11日の東日本大震災は、私たちの考え方や価値観を大きく変える出来事でした。

その中で私にとって、デジタルのあり方やデジタル終活を真剣に考える大きなきっかけとなったのが「津波で流されてがれきに埋もれたアルバムや写真」の痛ましい光景です。

元の持ち主にとっては何より大切なものだったアルバムも何もかも、無造作にがれきに埋もれている荒涼とした光景は本当に衝撃的でした。

その中で自衛隊員の皆さまが、不明者の捜索をし、がれきを片付ける大変な作業を続けながら、アルバムや写真の束を見つけると「ていねいにひろい集めている光景」にも胸を打たれ感動しました。

「写真を洗浄し持ち主の元に返す」ボランティア活動も

さらに衣食住の支援が何とか行き渡った頃から「集められた写真やアルバムを洗浄し、持ち主に返す」というボランティア活動が盛んに行われるようになりました。

たくさんのボランティア様方がていねいに写真を一枚一枚洗浄し、掲示板に張り出したり、ホームページに掲載したりして、持ち主の手元に戻そうと懸命に努力なさっていました。

同様の活動やその後広島や岡山の災害の時にも行われています。

また全国各地で起こる水害や地震の被害時に「写真洗浄」で貢献するNPO法人様も活動していらっしゃいます。ほんとうに頭が下がります。

また企業も支援し、電気機器の無償修理などのボランティア活動が相次ぎました。

デジタルの世界でも「被災したパソコンのデータ無償復元サービス」をボランティア提供された会社様もありました。

「これだけは守りたい」~一枚の写真が与えてくれる希望!

大きな災害や事故では身の回りの物いっさいが失われてしまいます。

そんな中でたとえ数枚の写真だとしても、大切な思い出の写真が手元に戻ってきたらどれだけうれしく、生きる希望となるか。復興への心の支えになるか!
容易に想像できます。

私はこれを契機に、「デジタルを含む身の回りの品物、特に失われては困る思い出や生きた証の品々や資産をどうしたら継承できるか?」を考えるようになり、起業し、このブログも始めることになりました。

地震、異常気象、そしてコロナ。世界は「災い」の時代に入った

日本は地震の活動期に入った

多くの報道や政府機関の発表からご存知の通り、残念ながら日本は地震の活動に入ったことは間違いないです。

2016年には、熊本や鳥取県中部で。2018年は島根県、大阪府北部、北海道胆振東部と、数年に一度のはずの大きな地震が次々と発生し、この年の漢字は「災い」となりました。

さらに「広範囲に大きな被害を及ぼすことが確実な南海トラフ地震」は今後30年間の70~80%で起こると発表され、それ以外にも「首都圏直下型地震」や「富士山の噴火が迫っている」ことまで議論されています。

日本だけでなく近年世界各地で地震が多発しており、世界的にも地殻変動の活動期になっているようです。

異常気象による被害はどこで起きても不思議ではない

さらにこの数年の全世界的な異常気象は、以前では考えられないような天候となって短い間にとてつもない集中豪雨や高波の被害をもたらし、人命財産を失う悲劇が世界中で続発しています。

2019年の春から梅雨にかけての異常な気象も、過去の常識が通用しないものでしたが、2020年になっても同様の気象状況が続き「100年に一回」「50年に一回」の異常気象が毎年のように各地で発生しています。

しかも2020年は新型コロナで全世界の活動が止まってしまいました。
新しい感染症も異常気象や自然破壊が遠因になっていることは疑いようもありません。

肌感覚でも、状況はどんどん深刻化している気配を強く感じます

災害が人口密集地で発生したら?

荒川が氾濫したら東京中心部の東半分は水浸し

考えたくありませんが、2019年に南九州を襲ったような大雨が関東を襲い、低気圧が何日も滞留した結果「荒川が決壊したら首都圏はどうなるのか?」

最悪の場合、下記の国土交通省のハザードマップのように、東京中心部の東半分「江東区、墨田区、江戸川区、葛飾区」はすっかり水の下になってしまうのです。
なんと銀座のあたりまで水でおおわれ、もちろん地下鉄も地下街も水の底です。

ここに住む200万人近い人々は一体どうやってどこに逃げれば良いのでしょう?何を持って逃げればよいのでしょう?

■出展:国土交通省ハザードマップポータル荒川が氾濫したときの浸水域~東京中心部の東半分「江東区、墨田区、江戸川区、葛飾区」はすっかり水の下

今は誰もが覚悟と備えが必要な時代

東日本大震災の被災地は人口密度が比較的低い地域でしたので、いろいろな支援は早期に行き渡りました。
それでも震災後10年以上経った今も爪痕は残り、放射能汚染で未だに閉鎖された地域も広範囲にわたっています。

もしも首都圏や、中部から四国の太平洋沿岸など人口や産業が密集する地域で大きな災害が起きたとしたら、その被害は東日本大震災の比でなく、想像を絶することは容易に想像できます。

平成25年3月内閣府より発表された「南海トラフ巨大地震の被害想定」では、「死者は冬の深夜という最悪のケースで約32万人、家屋の全壊は約96万棟、経済被害約97~170兆円」と想定されています。

その結果、

  • 交通は被害と支援活動のため遮断され、逃げることも移動もできない。
  • インフラの復旧には相当の期間がかかり、命をつなぐことだけで精一杯
  • 水、食料、住居と行った生活必需品が圧倒的に不足し、治安の良い日本でも大きな社会混乱が発生する。

は容易に想像でき、被害は甚大なものとなり、それこそ国を挙げて取り組む辛い復興が長期間続くでしょう。

もちろん「個人の写真を集めて洗浄してくれる」といった余裕はとうていなくなるのでしょう。

 

「災いの時代」大切なものはデジタル化で守り抜こう!

デジタルで資産や思い出を守ろう

災害は日本中どこでも起こりえますので、誰もが逃げる場所はありません。

今いる場所で最善の方法で生命と財産を守らなければならないのです。

しかし幸いなことにこの10年ほどでデジタルの世界が急速に発展し新しいサービスが続々生まれました。
その結果、身の回りの資産の多くがデジタルの世界へ移行できるようになりました。

さらに急速なクラウドサービスの発展と価格の低下が、デジタル保管の垣根をどんどん下げています。
無料でも十分な大容量が使えわずかな追加負担で、何千メガバイトもの容量が使える時代が来るなんて数年前までは想像もつきませんでした。

これらをフルに利用して財産や大切な物を災害に備えて対処しましょう。

 

どうしてデジタル化で資産やデータが守れるのか?

デジタル化によって、資産やデータが守られる主なポイントは下の通りです。

デジタルデータは変質や劣化の心配がない

紙やその他の媒体に記録されたデータと異なり、デジタルデータそのものは、適切に保存されている限り、劣化したり、変質することはありません。
何百年経っても当初のデータは守られます。

デジタルデータは物理的な形がなく、かさばらない

デジタルデータは無形です。
しかしデータとして存在させるためには何らかの記憶媒体(ディスク、テープ、メモリーなど)に記録されなければなりませんが、記録技術は飛躍的な進み、物理的な大きさはどんどん小さくなっています。

近い将来、人間が一生かけて集めたデータを持ち歩くことも可能になるでしょう。

デジタルデータは秘密を守りやすい

デジタルデータは、暗号化したり、パスワードをつけることで、秘密を守ることができます。大切な資産を守るには最適です。

デジタル化の欠点、問題

上記のデジタル化の利点の反面、デジタルならではの次のような欠点もあります。

デジタルデータは「○(存在する)」か「×(存在しない)」しかない。

冒頭でご紹介したように「津波で失われても断片が一部残る可能性がある写真のような従来のデータ」に比べて、形のないデシタルデータは失われると永久に消えてしまいます
アナログなデータはかすかな痕跡を元に復元もできますが、消えたデジタルデータは文字通り「消滅」したことになり復元は不可能です。

デジタルデータを保管する記憶媒体が脆弱

デジタルデータを利用、保管するためには、何らかの記憶媒体(ディスク、テープ、メモリーなど)に記録が必要ですが、多くの記憶媒体は、熱、衝撃、水などに極めて弱く、長期保存ができません。
記憶媒体が破損は、その上に保管してあるデジタルデータの消失につながります。

記憶媒体の選定や複製(バックアップ)などの配慮が必ず必要となります。

パスワードが不明だと解読は不可能

デジタルデータは暗号化やパスワードによって容易に秘密を守ることができますが、暗号化や開封のためのパスワードが不明な場合は一切使用できなくなってしまいます。

パスワード不明のため、デジタルデータが使えない事態はしばしば発生します。

暗号化やパスワードは、理論上は解読も可能ですが、急速に強化されており、非常に難しくほとんど不可能になりつつあります。

 

「物を所有する」ことからから「デジタルで持つ」よう発想を変える

大きな災害に直面し避難するときのことを考えて見てください。

いざという際はリュックサックひとつとスマホぐらいしか持ち出せません。

かさばるパソコンも難しいし、当分は電源の確保も難しいでしょう。

結果、物としての資産はほとんど持ち出せず、そのまま失ったり、長期間手元から離れることになってしまいます。

対策として最も現実的な方法は「デジタルに移行できる物は、デジタルにどんどん移行し、しっかりと準備しておく」ことなのです。

 

「デジタル防災」が必要な理由

デジタル化したデータや資産を守り伝えるためには、欠点や弱さを知って守ることが必要です。

特に天変地異や異常気象が懸念される現在、それらに備えてデジタルデータを守る「デジタル防災」の意識が必要となってきます。

デジタル防災をすすめることは、日常のデジタルを安全に使用することにもなり、万一の際の「デジタル終活」にも役に立ちます。

デジタル防災の方法は当ブログで引き続きご案内させていただきます。

 

まとめ:
天変地異や不測の災害が続く中、1日も早く対策を開始しましょう

毎日のように思いもかけぬ災害や事故事件が発生しています。
自分と家族の大切な物を守るために、今すぐできることから対策をはじめましょう。

幸いデジタル化対策はできたところからすぐに稼働できます。大きな設備やコストはかかりません。

すべてあなたの決心ひとつなのです。

 

「デジタル終活」を知るための4冊の本のおすすめ

「デジタル終活」については、当サイトでもいろいろな側面からご説明していますが、デジタル終活の必要性や、「もしデジタル終活をしていなかった、どんな被害につながるか」「法律から見たデジタル遺品」などのテーマで詳しく解説された4冊の良書をご紹介します。

特にデジタル遺品問題に長く真剣に取り組んでこられた古田雄介氏の3冊の著作は、どなたにもご一読をお薦めいたします。「スマホの中身~」と「個人サイト」の2冊をご覧になるとデジタル終活の必要性が痛感いただけるでしょう。
また北川祥一氏の「デジタル遺産の法律知識」はアカウントから仮想通貨まで幅広い内容を専門家がQ&A方式でわかりやすく解説してくれます。

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